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北朝鮮危機は終わったのか?

2018-05-06 19:26:45 | 時事問題
 北朝鮮は現在休戦中でなく、戦争中である。この理由は以下に述べるが、現在は休戦ではなく、戦闘行為が行われていないだけの戦争中である。
 ところが、この騙しにより、北朝鮮主導としか思えない韓国との融和・平和攻勢が演じられ、テレビ等の報道では北朝鮮危機は終了したが如きである。そして、お祝いムードが囃し立てられ金正恩と文在寅、加えて米国のトランプ大統領も「ノーベル平和賞だ」などと「ボケ」たことを報じている。ノーベル平和賞は、北朝鮮の策略に加担するのであろうか?
 そして、北朝鮮が標準時を韓国と合わせたとか、韓国が宣伝放送のスピーカを撤去したなどを「いかにも平和の象徴」の如く報じている。北朝鮮は「カネのかからない、どうでも良いこと」で、「いかにも平和的」なように振る舞っている。
 しかし、北朝鮮の金正恩は、自分の権力維持のために、自分の叔父を高射砲で撃ってバラバラにして虐殺し、その遺体を犬に食べさせ、また、腹違いの兄を外国で暗殺し、また、自分の周囲にいた多数の人を、些細な理由で残虐に殺戮をしてきた世紀の悪党・悪鬼の如くの人物である。しかし、報道では、金正恩を「良い人」の如くに仕立て「案外良い人だ」などと持ち上げて報道している。そして、ノーベル平和賞との声までがある。悪鬼にノーベル平和賞とは、随分な予測である。
 北朝鮮は、米国と日本による経済制裁により、締め上げられて、動きが取れなくなっているところから、韓国を騙して融和を演じているだけである。尤も、韓国の文在寅大統領は、北朝鮮の工作員としか考えられないのであり、北朝鮮の首領様のご機嫌をとっているのであろう。北朝鮮と韓国の首脳会談をニュースで視た。韓国の大統領である文在寅は、金正恩に揉み手をしているが如きであった。韓国は北朝鮮に取り込まれているのである。北朝鮮は、戦わずして韓国を取り込もうとしている。すなわち、情報戦による勝利である。そして、北朝鮮は韓国との連邦によって、朝鮮半島全域を北朝鮮の支配下に置こうとしているのであろう。
ところで、今回の北朝鮮と韓国との融和交渉では、肝心な点が抜けている。
 最初に書いたように、朝鮮戦争の休戦協定には、韓国は休戦協定に調印はしていない。韓国は単なる戦闘地域である。朝鮮戦争の休戦協定は、国連軍(UNC)を代表した米国と、朝鮮人民軍及び中国人民志願軍(中朝連合司令部)との間で署名されたものである。したがって、韓国は休戦協定の当事者ではない。現在、国連軍の総司令部はソウルに置かれ、また、朝鮮国連軍の後方司令部は、日本の横田基地にある。そして、北朝鮮は2013年3月11日の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」で、「朝鮮戦争の休戦協定を破棄する」と宣言し、現在もこれは撤回されていない。したがって、法的には戦闘行為が行われていないだけで、戦争中と解釈でされても仕方のない状況にある。北朝鮮は国連軍は現在戦争中であるから、米国を中心とする国連軍は、いつ北朝鮮を攻撃しても国際法違反にはならない。当然に宣戦布告は必要としない。
 ところが、韓国は、これらの国連軍とは別に、勝手に北朝鮮の都合による和解に協力を始め、制裁を無効化するために活動している。そして、この和解の内容たるや、今まで、度々、国際社会を騙して来た時の内容と大差なく、今回、また、関係各国を、騙して経済制裁を無効化しようとし、更には経済援助を引き出したいだけであろう。北朝鮮は「オオカミ少年」を超える嘘つき国家である。
そして、米朝首脳会談では、また、北朝鮮の騙しが成功するのか? しないのか? 北朝鮮の主張は朝鮮半島の非核化である。朝鮮半島には韓国も含まれている、すなわち、韓国駐留米軍の撤退も要求するということである。そして、朝鮮半島が北朝鮮にとって安全と判断されたとき、北朝鮮は非核化するとしている。「北朝鮮が安心できるか否か」は、金正恩が判断すると言うことである。金正恩は、日本の駐留米軍の撤退を要求することも可能になるということである。こんな主張が通る筈もなく、それでも米朝会談が成功するということは、米国が騙されるということである。米国が騙されなければ会談は決裂である。そもそも、北朝鮮が、親子三代に渡る「執念」とも言える核開発を諦めるとは思えない。今まで「核開発を止める」といい、国際社会から経済援助等を得ながら、その裏で核開発をしてきたのである。日本も莫大な援助をさせられたのである。このように国際社会は何回も騙されて、「餌だけ取られて」核開発は阻止できなかった。そのような経緯を考えれば、北朝鮮が核とミサイルを完全に廃棄するとは思えない。寧ろ、北朝鮮の目的は北朝鮮を核保有国として認めさせることである。しかし、米国が北朝鮮の核とミサイルを認めるとも思えない。万一、米国が北朝鮮の核を認めたら、日本は北朝鮮の核の脅威に曝されることになる。その可能性はゼロではない。そのときの対抗策は、日本の核武装しかなくなる。平和どころか日本にとっては緊張が高まることになる。
そのようなことから、朝鮮半島に平和が訪れるか否かは、今の時点では、全く予想が出来ないのであり、米朝首脳会談が開かれることも含めて、米朝首脳会談は決裂する可能性もある。そのとき、日本は北朝鮮から核ミサイル攻撃をされる可能性もある。そのようなことは全く報じていない。余りに楽天的に過ぎると考えるが如何であろうか?
なお、このことと関係があるか否かは不明であるが、筆者の近くにある横田基地の航空機の発着が増大している。米軍は万一の北朝鮮との戦争も想定しているのかも知れない。国家の安全保障は万一の攻撃を予想して対策を講じるのが当然のことである。
しかし、日本は、専守防衛と言いながら、核シェルターの準備もなく、万一の核攻撃時には、お陀仏を覚悟するしかないのが実情である。筆者の近所には、核シェルターどころか鉄筋コンクリートの建物もない。平和ボケのなせるところであるが、そのような危機を予想して、国家の意思として核シェルターの設置を進めてこなかったツケである。これも、米国の核の傘に安住して、イカサマな憲法を崇拝して安全保障を蔑にしてきたツケでもある。そのツケの原因は、民意として「その程度の国会議員」しか選挙できなかった不幸である。しかし、これも「民意」である。お陀仏のときは「民意を恨む」しかない。

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