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韓国をホワイト国へ復帰させる?

2023-01-29 19:06:36 | 時事問題

 産経新聞電子版1月28日の報道によれば、「韓国の『ホワイト国』復帰検討、徴用工見極め判断」と見出しにあった。以下、記事を引用(太字の部分)する。

 記事によれば、日本政府は、韓国を輸出管理で優遇する「ホワイト国(優遇対象国)」に再指定し、対韓輸出管理を緩和する方向で検討していることが分かった。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が関係改善を模索していることを踏まえた。いわゆる徴用工訴訟問題を巡る韓国の解決策も見極めた上で、再指定の可否を慎重に判断する。複数の政府関係者が27日、明らかにした。

と、いうものであるが、

 そもそも徴用工問題は、既に片付いているもので、賠償金・・・経済協力金として支払い済のものである。すなわち、国際条約に基づいて解決済のものを、韓国の大法院(日本の最高裁に相当)が国際条約で決まっている内容を勝手にひっくり返したものである。これと、ホワイト国から除外したこととは、全く別である。ホワイト国指定を外したのは、超の付く戦略物資である、半導体材料の「フッ化水素」「EUV用フォトレジスト(感光剤)」「フッ化ポリイミド」の3品目の輸出管理を適正にしただけである。

 なお、ホワイト国に認定されていると、一度許可を得れば3年間は申請なしで輸出することができる「包括許可」となる。しかし、ホワイト国から除外されると、契約ごとに審査・許可する「個別許可」となる。すなわち、「輸出しない」ということではない。一般的には、これらの物資を輸出する場合、多くの国は、個別許可の審査を受けているのである。

 韓国がホワイト国から除外されたのは、日本からの輸出品である3品目が行方不明になるなど、ずさんな管理による不適切事案が頻発し、さらには韓国が輸出管理当局同士の緊密な意見交換に応じてこなかったのが原因である。これでは信用できないとして除外されたのである。この行方不明の物資について、韓国を経由して、北朝鮮やイラン、イラクなどのテロ国家の武器製造に利用されているとの指摘もあるところ、行方不明の解明も報告もないまま、ホワイト国に復帰させることは、日本と世界の安全保障の観点から、やってはならないことである。

 そして、この輸出管理の適正化をした際に、韓国では「徴用工・慰安婦問題に対する報復だ!」と自国の杜撰な輸出管理体制を棚に上げ、説明もせずに、日本を非難していた。今、徴用工問題の解決と輸出管理の問題とを取引してしまえば、当時の韓国の言い分が正しかったと言われてしまう。これが、また、日本に対するイチャモン・非難する口実になるであろう。そして、今、片付いても、韓国の政権が変われば、再度、過去の問題として蒸し返されるであろうことは容易に想像が付く筈である。日本政府は、今まで、何度、このようにして煮え湯を飲まされてきたことを忘れたのか?

 韓国は日本に対して、今までやりたい放題である。

 輸出管理の問題の以前に、自衛隊機に対する火気管制レーダの照射、日章旗を「戦犯旗」と呼び、日章旗を掲げた自衛艦の入港拒否をした問題、韓国内で、自衛隊の記念式典を行う筈であったホテルを直前にキャンセルするなど、国家間での対応にあるまじき無礼を働いている。

 そして、何よりも大問題は竹島の占拠である。

 その他に、対馬から持ち出された仏像を「800年前には韓国のものだった」と因縁を付けて奪うこともしている。また、東京オリンピックでの難癖と、枚挙に暇がない。

 そして、戦時賠償だ、植民地賠償だと言うなら、日本の敗戦後に、韓国は、国際的に認められていない「李承晩ライン」を勝手に設定して、日本漁民を銃撃し、拿捕・抑留をしたことを謝罪するべきである。こうしたことは「知らん顔」である。

 その他にも韓国から日本は酷い目に遭わされている。

 ところが、記事の通りとすれば、岸田首相は、「安全保障環境が厳しさを増している」として、全ての問題を棚上げして、ホワイト国に復帰させることを「検討する」ようである。今まで散々「検討氏」としての名に恥じない行動をしていたところ、今回も「ただ検討するだけ」なら良いのであるが、本気で考えているとしたら、またまた、韓国に言い掛かりの種を与えてしまうことになる。

 そして、国際環境の厳しさが本当になったとき、台湾・・・。尖閣有事が起きたとき、韓国が「日本の味方をする」と考えているとすれば、未だに朝鮮人の特異な性質を分かっていないと言わざるを得ない。有事となれば、後ろから銃弾が飛んで来て、ドサクサ紛れに対馬を盗られる可能性すら考えられるのである。もし、米国の意向で、韓国との関係改善をしようとしているのであれば、今までの韓国の所業について、検討氏の本領発揮をして、米国に「丁寧に説明」する必要があるのではなかろうか?

 ホワイト国でなくても、韓国は、使い道を明らかにできる分の戦略物資は輸入できていて、何らの不便も無いはずである。横流しができないだけである。それをグズグズというのは、「横流しをしないと困ることがある」のであろう。一説には、石油代金の決済に横流しをする」などの噂もある。もし、横流しされたとき、日本は国際的に非難され、場合によっては制裁対象にされてしまうであろう。

 このように多くの危険性があるのであり、岸田首相は、安易に韓国をホワイト国に復帰させてはならない。

【了】



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