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華の会

日本文化を考える

大成駒 中村歌右衛門

2006年04月01日 | 歌舞伎
3月31日は歌舞伎役者六世中村歌右衛門の命日です。

平成13年(2001)年3月31日
その年は今年のようにいつもの年よりも一足早く桜が満開になりました。
その日は朝から、春の雪が降り、
桜の花びらは降り積もる雪に埋もれてしまいました。
その夕方、月が昇る頃、歌右衛門さんはご自分が舞った時の
常磐津『関の扉』のビデオを聞きながら亡くなられました。

私が歌右衛門さんの姿を最後にお見かけしたのは
平成12年の5月、藤の花の咲く頃でした。
偶然、歌右衛門さんの家の前を車で通りました。
その日、普段は閉じられている大きな門が開いていました。
運転しながら、門の奥の車寄せを見ると、
歌右衛門さんの白い乗用車のトランクが開いたまま止まっていました。
そして、一瞬でしたが車椅子に座り、運転手の方に押されて、
大きな玄関に入って行く、歌右衛門さんの後ろ姿を見ました。

現在、歌右衛門さんが住んでいた大きな家は
分割されて、12軒の分譲住宅になりました。
その一軒の家の庭には、お庭にあった春紅葉の木が一本、
別の一軒の家の片隅には歌右衛門さんが
大好きだった紅枝垂れ桜が一本植わっています。

先日、家の前を通りましたら、
紅枝垂れ桜の花びらが何輪か開いていました。




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