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大衆文学部門は黒板伸夫・永井路子編「黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究」

2016年12月24日 | 文学
大衆文学部門は黒板伸夫・永井路子編「黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究」
大衆文化部門 大館の小松さん受賞 著書「忠臣蔵映画と日本人」 /秋田
毎日新聞
大衆文学と大衆文化の2部門があり、小松さんは後者で受賞した。なお、今回の大衆文学部門は黒板伸夫・永井路子編「黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究」( ...

大館市在住の映画評論家、小松宰さん(72)の著書「忠臣蔵映画と日本人」(森話社)が、優れた大衆文学の研究に与えられる「第27回尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞(早乙女貢基金)」の大衆文化部門に選ばれた。数々の忠臣蔵映画の中に、日本人固有の精神性や美意識を探った労作として高く評価された。小松さんは「師走といえば忠臣蔵。この時期の名誉ある賞に感激している」と話している。

 忠臣蔵は江戸時代から庶民に親しまれ、製作された映画は300本を上回るといわれる。小松さんは小学生の頃、家族で映画館に足を運び、忠臣蔵を楽しんだ経験がありそれ以来の大ファンだという。

 小松さんは北鹿新聞の元記者。本書(四六判、272ページ)は、2014年9月から10カ月間にわたって陸奥新報(弘前市)に連載した「忠臣蔵映画の深層心理」を再構成・改題し、15年11月に出版された。

 同賞は、作家や評論家らでつくる「大衆文学研究会」(縄田一男会長)が主宰。大衆文学と大衆文化の2部門があり、小松さんは後者で受賞した。なお、今回の大衆文学部門は黒板伸夫・永井路子編「黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究」(吉川弘文館)が選ばれた。

 選考委員でもある縄田会長は「忠臣蔵の映画についてこれほど深い考察をした著作は類がない」と称賛。小松さんは「ずっと『忠臣蔵博士』を目指して研究を重ねてきました」と振り返る。

 授賞式は26日、東京都千代田区の「如水会館」で行われる。【田村彦志】