華の会

日本文化を考える

日本モーツァルト協会通算500回記念演奏会

2008年09月03日 | モーツァルト
平成20(2008)年6月30日,日本モーツァルト協会は
東京・目白の東京カテドラル聖マリア大聖堂で
記念すべき通算第500回例会を開催しました。

曲目:モーッァルト作曲
アヴェ・ヴェルム・コルプス
ハ短調 ミサ曲 K.427
指揮:  寺神戸亮
演奏:  古楽器演奏団体「レ・ボレアード」、
独唱:  ソプラノ 懸田奈緒子・波多野睦美
   テノール鈴木准、バス小笠原美敬
合唱:  「モーツァルト・アカデミー・トウキョウ」
合唱指揮: 坂本徹

カトリックの会堂でミサ曲を聴く機会は滅多にないので期待しました。残響豊な会堂で、少し遅めにテンポをとり、低音が良く響いた演奏は500回記念を祝うのに相応しいとても厳粛な演奏会となりました。

この日のプログラムには
『日本モーツァルト協会』の簡単な歩みが掲載されています。
第1回例会 昭和30(1955)年1月27日
  ザルツブルグ国際モーツァルテウム財団日本支部として設立
    会長:堀内敬三  副会長:属啓成
第6回例会 昭和34(1959)年5月15日
    黒板伸夫・擴子ご夫妻を中心とした世話人会発足、 
    会員の手による運営が始まる。
第10回例会 
    黒板夫妻、会報編集開始

昭和31(1956)年、モーツァルト生誕200年記念の年に因んで、
属啓成氏の呼びかけで設立された『日本モーツァルト協会』に
黒坂伸夫・擴子ご夫妻は設立当初から参加されました。
『日本モーツァルト協会』の例会は、最初の数回、
音楽評論家や演奏者を中心に企画運営しましたが、
音楽のプロの方がたは会の運営に熱心でなくなり、
直ぐに、協会の存続が危ぶまれるようになりました。
この危機に、黒板ご夫妻は会の存続を願い、
世話人会を発足し、世話人会の中心になって活動しました。
お二人で、例会会報の編集、発送、例会受付、集金等、
例会運営の為の雑仕事を献身的に引き受けられたのです。
お二人は日本モーツァルト協会の今日の礎を築くために
長い間、縁の下から支えてくれました。
それから53年、黒坂伸夫・擴子ご夫妻はご夫婦で会員を継続され,今回の500回の記念演奏会を迎えました。

黒板伸夫氏は歴史学者で清泉女子大学名誉教授
黒板擴子氏は歴史小説家 永井路子の本名です。