カカポの庭

本を読んだり、お茶を飲んだり。

ベルギー王立美術館展

2006年12月10日 | ART
少し前、(ノロウィルスにやられる前)国立西洋美術館で開催されていた「ベルギー王立美術館展」に行きました。

修復の勉強を始めてから、修復関連の本をいくつか読んでいたのですが、その中にヤーコブ・ヨルダーンスの「飲む王様」が紹介されていました。
この絵は風俗画で酒を飲んでいる庶民の姿が描かれているのですが、もともとの絵があまりに生々しいということで、吐いている人物、おしりをたたかれている子どもに絵がかぶせられていたもの。(オジサンは吐いていないことに、子どもはズボンをはいて…の絵)
その絵がどんなものか実際見てみたいなぁと思って出かけていったのでした。

「飲む王様」は、もちろん上にかぶせた絵をすっかり取り除いた形になっているので、「…なるほど」という感じ。
ブリューゲル(父?)の「イカロスの墜落」は、なんだか清々している風景の中に海に落ちた以下ロスが描かれており、なんだか小さな針をうっかり飲んだようななんとも言えない不思議な違和感があります。
みんなこの絵をどんな風に思うんだろう。

ベルギー王立美術館が日本に来るのは今回が初めてということだけれど、なんだか不思議な絵が多かった。
現実と夢の間をふっと流れる、ちょっとこわいような空間があちらこちらにあったように思います。

私が好きだった絵は、なんと言ってもアルフレッド・ステヴァンスの「秋の花」、ヴァレリウス・サーデレールの「フランドルの冬」。
この展覧会の絵の中でも、マイナーなほうの絵なのかな、あまり情報がみつからない。

まだまだ行きたい美術館たくさん。

帰りはナベさんと合流。噂の六厘舎で、つけ麺を食べてきました。
待つのがすごーく寒かったけれど、とてもおいしかった!