カカポの庭

本を読んだり、お茶を飲んだり。

石の話

2005年11月23日 | stone
小さいころから石が大好き。
めずらしい石があるとポケットに入れていたりしたけれど、石はその土地のもの、あまり動かしてはいけないと教わった。
山や海と同じように、石は地球の産物。
石の位置を動かすことは、大きな意味で自然に影響を与えることになるのかもしれない。

実は、私は宝石鑑別士の資格を持っている。
10年以上も前、ロンドンの自然史博物館で、鉱物の美しさに触れ、鉱物に興味を持った私は大学とダブルスクールで宝石鑑別の勉強を始めた。
宝石鑑別の勉強をしていると、たいてい「宝石が好きなんですか?」「ジュエリー関係をめざしているんですか?」と聞かれる。
私の場合はどちらもあてはまらない。
「石が好きなだけです」というと、おかしな顔をされる…。

石の中を顕微鏡で見たりすると、まるで海の中にいるような大きな自由な気持ちになる。
小さな結晶や不純物などが閉じこめられている様子を見ていると、鑑別作業をしなければならないことを忘れてしまう。
石は本当に美しい。