カカポの庭

本を読んだり、お茶を飲んだり。

展覧会が終わって

2006年11月29日 | restauro
展覧会は無事に終わりました。
平日に搬入だったので、実際に展示された自分の作品、修復した作品を見るのは開催してからでした。
自分の作品はイヤと言うほどながめているのでよいとして、他の方の作品を見るのがとても勉強になりました。
普段仕事をしているとなかなか模写もできないなぁ、なんて言っているのは甘いな、と。
勉強している人はどんな状況でもがんばっているのです。

修復した作品を展示するということは、見に来てくださった方が、どれどれ、と修復の成果を見るわけです。
修復前の作品の写真も一緒に展示してあるので、修復前と後を比較することができます。
自分が修復した作品の前に人が立ち、画面に顔をくっつけるようにして眺めていたりすると、
「もっと離れて見てくださいよ」
と、言いたくなる…。

実際に絵を修復していたあの時間はとてもよかった。
小さな欠損を少しずつ丁寧に埋めていく作業。
時間をコツコツつなぐ作業。
とてもいい。

もっともっと勉強せねば。

すごいパン

2006年11月22日 | 日記
今日はちょっとイライラしていました。
いつもだったらなんでもなく流せることが流せない日がたまにあったりします。
今日はそんな日だったのです。

いつも帰りは疲れてバスに乗ってしまうのですが、今日はクールダウンの意味もあり、プラプラ歩いて駅に向かいました。
ずっと前から気になっているパン屋さんでパンを買おうと思って。

そのパン屋さんは本当に本当に小さいのですが、毎朝通りかかると女性がひとり熱心に粉を練っている様子が見えます。
その姿がとても素敵でかっこいいのです。

パン屋さんに入ると籠にゴロゴロとごつい感じのパンが盛ってあります。
それがまた粉を練って焼いた!という粉の質感と火の力が残っている感じで、これもかっこいい。
私が選んだのは、かぼちゃのパン、レモンパイ、ブルーベリーのパン。

パン屋さんのパンフレットには「身体と心に優しいパン」と書いてあります。
その通り、買っただけで私の機嫌はすっかり治り元気になっていました。
食べてびっくり。
どっしり重くて、なんというか土や植物をかみしめているような感じのパン。
かぼちゃのパンは黒コショウがぴりりとして、レモンパイはパイの層がしっかり厚く、ブルーベリーのパンはもっちり弾力がありブルーベリーはフレッシュです。

粉をこねている女性の真摯な想いが伝わってくるすごいパン。
なんだかイライラしていた私が小さく思えます。

作業が終わりました

2006年11月19日 | restauro
昨日7時間、今日6時間。
ずっと油彩の修復。
休み時間は…昨日はコーヒーを飲んだ10分間。今日はパンをかじった10分間。

同じ作業を続けた時間で、こんなに長いのは初めてかもしれない。
時間が経つのが本当に早い。ふと時計をみると「えっ」と思うくらい過ぎている。

私が作業をした作品には青い空が描かれています。
先生曰く空と人の肌はとても難しい、そうです。
実際とても難しかった。
色を作っても作ってもキャンバスの空の色にならない。
何度かやり直しもしました。
色を重ねて重ねて、どうにか近づけました。
仕上がりはどうかな。
どうしても自分が作業した箇所に目がいってしまうので、正直なところよくわからない。
でも、ビギナーなりに出せる力は出しました。

今はいただきものの福砂屋のカステラを食べながらお茶を飲んでいます。
ようやくほっとしました。




時計

2006年11月15日 | 日記
私はFOSSILの時計をしている。
プレゼントでいただいた。

大小の白い花が5つ描かれている緑色の文字盤と銀色の文字盤が2秒ごとパッパッと切り替わる。
友達の子どもに見せたらとても驚いて「どうやったの?」と聞かれた。
かわいい(^^)

この間、ふと時計を見ると花の文字盤のまま止まっている。
時計、止まっちゃった、と思ったら針はちゃんと動く。
竜頭の上のボタンを押すと、銀の文字盤に切り替わることは切り替わるけれど、固定のまま。
まばたきみたいにパッパッと動かない…。
壊れちゃったのかな、とガッカリ。
念のため説明書を読んだら…ボタンを長押しする、とある。
よかった!!
文字盤が瞬かないのは寂しいもの。

今日も職場にやってきた学生ちゃんに「時計、かわいいですね」とほめられた。
本当にこの時計はかわいい。

コンタクトで見えない

2006年11月14日 | restauro
この間修復する絵のジェッソ(石膏)を削ろうとしたら…見えない。
最近コンタクトレンズを買ったので、「これなら修復するのにラクだぞ」と思っていたのに。

どうもコンタクトレンズってちょっと距離がないと見えにくいものみたい。
修復の作業は棟方志功ばりに画面に顔を近づけてやるので、コンタクトだと焦点が合わず全然見えなくなる。
…結局コンタクトレンズをとって作業。

早く土曜日が来ないかな。
早く絵に会いたい!

以下はテンション高めで注文した辛いアジア料理たち。
これは辛くないね、マリネ(私の大好きなタコ、ホタテ、サーモン)



トムヤムクン



ヤムウンセン(海藻たくさん。海藻も大好き)



レッドカレーヌードル(辛いけどたまごが入ってちょっとやさしい味も)


油彩画の修復

2006年11月13日 | restauro
大変だ。
いきなり油彩画の修復をやっている。

本当はまだまだ練習板※をいくつか作らなければならないのに。
※画集を切り取って板にはったもの。そこここに穴をあけ、石膏をつめ、補彩をし、修復の練習をする。

突然ホンモノの油彩画が手元にやってきた。
石膏をけずりながら、「ああ、この絵を描いた画家さんは今どこにいるんだろう」と、遠く思う(笑)
おそるおそる修復作業をしています。
イレギュラーで来週も修復作業をしに教室に行きます。

帰りにごはんを食べた。
高いテンションのまま辛いものを食べた。
それはまた後に書きます。
今日はあまりに脳を使いすぎたので寝ます。

…楽しかった。


空と海

2006年11月08日 | 日記
今日のお昼は大学の屋上でお弁当を食べました。
とてもよく晴れていて雲もどこかへ飛んでいき、きれいなきれいな空でした。
こういう日の伊豆の海はとてもきれいです。
水が透明で、生き物がよく見えます。

海に潜らなくなって久しいですが、それでも空を見ては海を思い出します。
海へ行くと大きな空がセットで見えるからかもしれません。




クセ

2006年11月07日 | 日記
周りにいる人が気づいているかどうかわからないけれど、私にはふたつクセがあります。

ひとつは何か考えて話をしなければならないときに手でのどを隠すこと。
ちょうど自分でクビをしめているかんじ。
普通の人が「うーん」と腕を組んだり、あごに手をやるときに、私はのどに手をあてています。

もうひとつ
今度はひとりで考えごとをしているとき、何か考えながら書いているとき、左手で左の頭を押さえること。

パソコンを使うときは、そのどちらもできません。
一生懸命考えてもうまく表現できないのがもどかしい。
実はいつも書きづらいなと思っています。

レシピ

2006年11月06日 | 日記
午後は図書館にいた。
近所の図書館は小さいのだけれど、明るくて感じのよい図書館。
裏は公園になっていて、子ども達が遊んでいるのがよく見える。
ブラインドで切り分けられちゃっているけど、空もきれい。
近くに高い建物がないから、空がよく見える。

久しぶりに閲覧コーナーに行ったのだけれど、お天気がよいせいか人も少なく、ノートを広げてせっせと本のレシピを写す。
レシピなんていつもメモ程度しかしないものだけれど、じっくり読んでみるとレシピの提供者の表現が違っていて結構おもしろい。

正確に何カップ、大さじいくつ、と書いてある本もあれば、結構おおざっぱにひとつかみ、固いと思ったらミルクでのばす…と、作り手の感覚重視のものもある。
おおざっぱなレシピはおもしろい。
作り手は食材や調味料を最初丁寧に計っていたとしても、そのうち目分量になるのだから(それは私だけ?)最初からざっくり、作り手の感覚を大切にされると手が出しやすい。

今度は何を作ろうかな。


「外套」

2006年11月04日 | 
今日は病院。
ちょっと問診しただけなのに、すぐに採血。検査。
またー?だ。

そして以前とは別の看護婦さんにまた血管をほめられた。
「makoさんには時給を少しお返ししたいくらい」採血がラクなのだそう。

今日病院で読んだ本はゴーゴリの「外套」



最近の本は話題になったものでも、なんとなく手に取っては置いてしまう。
なんというか…「全部」が書かれていて内容を読み間違える心配なんてない…その明快さがちょっと苦手。
世界を世界って言っちゃったら終わり、と思う。
些末な人の人生こそ、だと思うし、私にはほんとうに思えるので。

だから「外套」などは、しっくりと胸に落ちてくる。