昨日DVDで「明日の記憶」を見ました。
若年性アルツハイマー病の渡辺謙扮する主人公がだんだんと記憶を無くしていく・・・
という映画です。
記憶がなくなっていくというのに、若いも老人もありません。
まわりにいる人々がどれだけ、ショックを受けるか
でも日常は過ぎて行く訳で、実際問題悲しんではいられなくなる。
伯父がアルツハイマー病で施設に入所しています。
先日父の命日で帰省した時、伯母と一緒にお見舞いに行ってきました。
もちろん私の事は分かりません。自分の息子のこともわからないのですから
でも、伯母の事は何となく毎日来るので「知っている顔」ぐらいには認識しているのでしょうか・・・
昼食の時介添えをするために、毎日行っています(歩いてすぐなので、いけるんですが)
昔は田舎医院でしたが、今は4人の子供が全員医者になり「特養」と「医院」が併設されています同じ敷地に。
初めて伯父を見たのは2年以上前だったか、その時は言葉を失いました
一点凝視の伯父が椅子に座っていました。
涙をこらえて「おじちゃん
N子だよ、元気だった?久しぶり今日帰って来たよ」と大きな声で言ったら「ほうぅ、そうかぁ、久しぶりだねぇ・・・」
いっけん会話が成り立っています
弟である私の父の死も知りません。
たまに伯母が「お父さん、ツネちゃんに会いたくない?」っていうと「そりゃ、会いたいよ」と言ったそうです。
父が亡くなった時、伯父達の教え子である主治医が「知らせないでおきましょう」と。
なにかまだ感じることができるとしたら、こんなに悲しい事はありませんから。
映画を見て、こんなにむごい病気があるのかと思いましたね。
本人も家族も。
昼食の時の伯父のテーブルには、二人おばあちゃんが一緒でした。
一人は顔に一点のしみもほくろもない真っ白な肌のきれいな人でした。典型的な秋田美人です。どんなにきれいな人だったんだろうと思うかわいらしいおばあちゃんでした。
ずっと目を閉じてムニャムニャ言っています
ぬいぐるみを抱いて。
もう一人の人は私と目が合うと「オカアサン」と言います
みんなに言うそうです。「ごはんおいしいですか?」と聞くと「オイシクモ、ナイ」と。
食事はとってもおいしそうでした。
介護士さんは若い人がたくさん。過疎の町でここに雇用がうまれていると妙に感心したりして。
実家からはかなり離れた田舎ですが、待機が近隣市町からたくさんらしいです。
これから、ますます施設が足りなくなるでしょうね。