伯父の戦記_41_激戦地としての兆候現る

2007-09-27 | 伯父の戦記
その兵隊達の姿は、申し訳ないが兵隊と呼べる姿ではなく浮浪者であった。衣服はボロボロ、顔は埃と垢で真っ黒となり、痩せ細り、髪や髭は伸び放題、体中は皮膚病に冒され、その上熱帯特有の病魔マラリヤ、デング熱、腸チフス、潰瘍等で苦しみ、正に死力を尽くしての撤退であった。中には上陸して間もなく、力尽き戦友に抱かれ息を引き取る兵隊もいた。私はこうした哀れな兵隊を見る度に人事として見過ごす事は出来なかった。食糧も . . . Read more
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