私の保育

 これからの幼児に何が必要か?どんな事を経験させたらよいか?考えていきたいと思います。

自慢。

2006-03-04 21:34:04 | Weblog
人間、誰も自慢したいもの。ましてや幼児期では当たり前。
でも、私はあえて自慢にもしていいときとそうでない時がある事を、知ってほしいと思う。

 私の園では寒くなると、体が温かくなる手段として、縄跳びを薦めている。私のクラスは年中児。2月の後半にもなると、年中児でも短縄跳び、100回を超える子も出てくる。ある日、数えて子が並んでいる中、順番に跳ぶ数を数えていると 
「200・・・299・・・300・・・310・・320・321・323・324あっ!323回だ!○○ちゃん、すごいね!」
「えへへへっ」
 その後嬉しそうに手の平に書いた323の数字を眺めて、ニコニコしていた。
保育室に入ってからも、誰に自慢する訳でもなく嬉しそうにしているので    「○○ちゃんて323回飛べたんだよねー。」って、その子を見て言うと、嬉しそうに笑った。その後、そのこは誰に自慢するわけでもなく、帰りまでそのままでいたので、つい「○○ちゃんは今日、323回も縄跳びが飛べました。すごいねー。」といって、みなの前で褒めました。

 その後、保護者に今日の事を言えなかったので、次の日に、たくさん飛べたこと、でも、自分の自慢を言わずに黙っていた事を知らせました。するとお母さんは「私やお兄ちゃんに323回飛べた事を自慢していたけれど、そして、手に数字が書いてあったけれど、本当かどうか半信半疑であった」と、言うのです。
 「ごめんなさい。昨日、お母さんに告げなかったから・・・○○ちゃんは自分の自慢を誰も323回も跳んでない友達には自慢しないで、自分の尊敬するおにいちゃんやお母さんには知らせたかったんですね」

 私は保護者に今日のおもだった事を伝えなかった自分を誤ると同時に、○○ちゃんの態度を褒めました。最近の子は特に、自分の自慢話を友達にしたがるものですが、○○ちゃんは友達には余り、自慢しなかったんです。得意げに自分の自慢を言わなかったのはどうしてかな?と考えた時、まだ、あまり飛べない子がいるのに・・・って考えたかどうか分かりませんが、むやみに自慢するより、友達から褒めてもらえるほうがどんなにか、嬉しいかということです。

 自慢しなかったけれど、友達は323回も飛べた事を知っています。それだけで、満足できるそのこを愛おしく思いました。

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2 コメント

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心に響く言葉がけ (カワセン)
2006-03-06 02:54:03
○○さん、本当にうれしかったのですね。

NONさんの、言葉がけが○○さんの心に響いたことで、○○さんの心は満たされたのではないでしょうか。

すばらしいですね。

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ありがとうございます。 (NON)
2006-03-06 23:22:34
子どもの頃のちょっとした言葉賭けはその子どもの一生の宝物に変る言葉がけになることもあるんですよね。

 その代わり、ちょっとした事で、傷つくこともあるんですね。



 この仕事についていると、前者のような言葉がけをたくさん与えてあげられるような自分になりたいと、思っているのです・・・。
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