ひとり暮らしのおじさん日記

札幌市在住。70歳超えおじさんの気ままな日記。

歴史小説の新たな楽しみ方

2022-08-25 09:57:19 | 日記
  • 2022年8月25日(木/仏滅):青空だけど秋風です。

時代小説というか歴史小説というと、

やっぱり司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』に代表されるように、

幕末とか戦国時代とか徳川関連とかが多かったり、

頭に浮かぶ作家さんも、

なんとなく男性が多いような気がします。

そんな中で女性陣も素敵な作品を発表しています。

その一人が澤田瞳子さんで、『若冲(じゃくちゅう)』は、

江戸時代の画家伊藤若冲さんのことが書かれているのだけど、

僕はこういう人が実在していたことを知りませんでした。

そして今回『阿蘭陀西鶴(おらんださいかく)』(朝井まかて著)

を読んだのですが、

これは江戸時代に実在した俳諧師であり、

今でいえば作家になる井原西鶴とその娘おあいを中心に

物語は展開していきます。

江戸時代の本と本屋事情がわかったり、

近松門左衛門、松尾芭蕉の話しも出てきます。

お二人とも文章がとても読みやすく、

人間関係が人情味溢れる視点で描かれているので、

読んでいても優しい気持ちになれたり清々しさを感じます。

男性作家さんとは一味違った視点の女性作家さん、

庶民の生活の営みを感じさせてくれる新たな歴史小説の楽しみ方、

しばらくは女性作家さんを読んでみようと思いました。