- 2022年8月4日(木/先勝):晴れ/なんとなく心地よい1日。
ある本に書かれている言葉が琴線にふれました。
「言葉で読み、心で読み、行いで読まなければ悟りは得られない」
僕なりに解釈をすると、
「言葉で読む」は、著書の文章を読むことであると思うし、
これには誰も異存はないと思います。
次に「心で読む」ですが、
僕は作家が作品を通して何を伝えたいと思っているかを
読み解く事と考えています。
そこに自分の感想が述べられればモアベターであるけど、
なかなかその域に達しきれない歯がゆさがあります。
でもその思考力が独断であったにせよ、
作家が小説作品を通して語ろうとしている事が多少でも見えると、
ワクワクしてくるというか、
誰かに話したくて話したくて仕方がなくなってきます。
そうしたワクワク感がこたえられないから本を読むし、
たくさん読んで、更にその深さへ入っていきたいと思います。
最後に「行いで読む」とは行動です。
つまり、心で読んで考えた事を行動に転化することです。
ここまで書いてふと思いました。
「言葉で読み、心で読み、行いで読む」という理論構成は、
もしかしたら『陽明学』ではないのか。
そして、この陽明学理論を熱く語ったのが吉田松陰であり、
松下村塾だったと僕は考えました。
というようなことを考え始めると、
20歳代の時に高杉晋作を追い求めて萩を旅した事を思い出します。
そのきっかけになったのが、高校生の18歳の時に読んだ
石川達三さん著の『自分の穴の中で』であり、最近54年ぶりに
もう一度『自分の穴の中で』を読んでみたくなりました。
本当に僕は『自分の穴の中で』を読んで変わったのだろうか。
もしかしたら別な本と勘違いをしてるのかもしれない
という自分探しの旅です。