中国不滞在記 in 神戸

行って見て聞いて考えた中国のこと

新しい年を迎えて

2016年01月02日 | 中国の学生
師範大2年生の会話の授業でペアの発表練習をしています。

中国より帰国して早5か月。最近ブログをほとんど更新していないのに未だに毎日60人〜80人の方が立ち寄ってくださいます。ほんとうにありがたく感謝しております。
ネタがないわけではありません。何か書こうと思うのですが、中国にいるときのように、授業とその準備、そして時々の学生との交流とメシを喰らうこと以外にすることがなくて時間があればパソコンの前に座ってブログを書く、というそんなことができません。週に2日だけですが、大阪の日本語学校で教えており、その準備に2日かけ、残りの3日は好きなことをしているので、結局パソコンの前に座ることが断然少なくなってしまいました。

クリスマス、大晦日から元旦にかけて、中国の学生や日本に留学中の学生たちからたくさんのお祝いのメッセージをいただきました。何人かは長文で、中でも中国語を教えてくれていた4年生の王さんからのメールはほんとうに心温まるものでした。とにもかくにもまだ覚えてくれているとはこれまたまことに有難いことであります。

ワタクシが素晴らしい教師であったというわけではもちろんありません。
忘れ物は多いは、学期に1回は寝過ごして授業に現れないことに慌てた学生からの電話で起こされるは、まあええかげんな教師であります。それでも学生は「一日為師終生為師」という言葉を口にしてくれます。
「一日の師は一生の師」ということで敬意を払ってくれているのであります。もちろん日本では教師への尊敬の念はもはや死に絶えて久しい。これにはヒステリックに教師バッシングをして喜んでいるメディアやバカな教育評論家たち、それに影響されて家庭で教師批判ばかりする親の責任が大きい。それに現場から全く信用されてない日教組が教育をダメにしているとひたすら信じている政治家もだ。確かに、ひたすら生徒とのかかわりを避け、10年前のプリントを日付だけ書き換えて授業するような教師はバカにされて当然ですが、一生懸命、生徒のために尽くしても、生徒の方はその有難さが理解できないどころか、してもらって当たり前と思っている子どもたちアホが増殖してしまいました。教師と生徒は対等、または教師の方が下だと思っておるのであります。別に教師でなくても年上や人生経験のある人間に敬意を払うのはごく自然なこと(その人がそれに値する人物であるというのが前提ですが)であると思いますが、学校ではもはや教育者であるよりお友達にならないとやっていけなくなっていたように思います。ワタクシが定年退職して再雇用を固辞して中国くんだりに行って教師をしていて良かったと思うのは、そんなごく当たり前の教師への敬意が若者の間にまだ残っていることでした。一生懸命やればそれを素直に受け止めてくれ、感謝してくれる。日本の教師は多くは、学生のことを思いやり、まじめに仕事をする人たちですから、日本流に普通に仕事をしていても中国では学生から高く評価されるのであります。

日本の日本語学校に留学中の学生や日本の大学院を目指す中国の大学の4年生から、卒論のチェックや研究計画書の校正やら作文の添削やらを頼まれることがときどきありますが、大学院の出願が迫った年末はほぼ毎日のように原稿と格闘していました。それぞれの学校の先生に頼めばよいと思うのだが、多分ダブルチェックしてほしいのか、はたまたあまりきちんと見てもらえていないかだろう。まあこれも縁だし、自分の勉強にもなるので頼まれれば断らずにシコシコやっております。来年には非常勤で勤めている日本語学校にワタクシを頼って留学してくる学生もいる。この学生にはアパート探しを手伝うことになっている。かと思えば、1月には大阪の国立大学大学院を受験する学生に出張面接練習、、、教えた最後の学生たちが日本の大学院に入学し終えたら、ワタクシもお役御免となるでありましょう。そのころまではお付き合いしようと思います。それが異国で右も左もわからぬ老外教を助けてくれ敬ってくれた中国の学生たちへの少しばかりのお返しになるでしょうから。

申し遅れましたが、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

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2 コメント

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新年快乐 (akitomy)
2016-01-03 22:57:08
いやいや、お忙しそうですね。教育につぎ込む情熱、半端じゃないです。翻って、私は今期末でギブアップです。

年末から、風で寝込んでしまいました。多分、1回しか行ったことのない近所のラ・ムーに行ったのが悪かったのでしょう。人混みの中でウイルスをもらってきたみたい。

何もできないので、テレビの討論番組などを見ていましたが、三浦瑠麗とかいう若手保守論客の頭の良さに驚きました。もっとも、言っていることが正しいのか間違いなのかよく分かりませんでしたが。革新側にデータに基づいた理詰めの論議ができる人が少ないのは、ちょっと寂しいかな。

なんて言っているうちに授業が始まってしまいます。眼科に通うのは月1回のペースになったので、かなり落ち着きました。

では、今年もよろしく。絵葉書さんには会えるのかな。
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Unknown (ふらふらかもめ)
2016-01-09 14:06:11
本年のよろしくお願いします。
教育への情熱は乏しいですが、学生のためになれば、という気持ちの方が強いです。

風邪大変でしたね。もう大丈夫でしょうか。

三浦瑠麗は注目しています。豊富な知識に裏付けられて論理的に話すので教条的な論客は歯が立たないでしょう。絵葉書さんは全然更新していらっしゃらないのでとてもお忙しいんでしょうね。
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