IT翻訳 Nobuyuki の仕事部屋

ボランティアでソフトウエアーローカライズのために翻訳をしている。

快気祝い

2007-05-04 23:51:57 |  Mozilla Org.


今日は家内と一緒に夕食を外で取った。繁華街まで車を使わずに、歩いた。およそ、2キロの距離だ。往復で4,5キロくらいを歩いたことになる。以前から、健康のために一緒に歩こうといいながらも、なかなか実行できずにいた。外食するのに歩いて行くというのは、良い考えだと思った。

ビールと和食のコースを頼んだ。ビールは家内の許可が必要だった。手術の後は、お酒などの刺激物は控えるように、主治医から言われていた。少なくとも、2週間はお酒を我慢するようにとのことだった。しかし、すでに2週間は経過していたので、家内を説得してビールを注文した。まあ、快気祝いの乾杯のようなものである。

ところで、家内が私の飲酒に抵抗するのには理由があった。手術の予後に飲酒を控えるのは当然なのだが、先月新聞にお酒を飲んで顔が赤くなる人は食道がんになり易いという記事が掲載されて、それを読んでいたからだ。私はその典型で、お酒は嫌いではないが、飲むとすぐに顔が赤くなるタイプである。そして、その記事を実証するかのように実際食道がんになってしまった。その新聞記事が正しいかどうかは分からない。正しければ、私が食道がんになったのは、私がお酒を飲むと顔が赤くなるタイプだからという事になる。いずれにしても、そういう説がある以上、素人としては影響を受ける。

しかし、主治医は酒を止めろとは言わなかった。2週間程度は控えたほうがいいと言っただけである。それは、刺激のある食べ物は、食道の粘膜を切除した跡の潰瘍に良くないという理由による。上記の説が医学の常識であれば、主治医は直ちに禁酒しろというであろう。だが、そうは言われなかった。従って、それは1つの説であるが、明確な因果関係が確立されたわけではなさそうだ。

だからと言って、私は何も酒を飲む習慣を堅持したいわけではない。むしろ、これを機会に禁酒できれば、それはそれで良いと思う。しかし、すぐに禁酒しようとは思わない。やはり、仕事を終えた後の一杯は魅力的である。大げさに言うとそれが人生の大きな喜びであり、目的であるかもしれない。だから、がんになったからと言って、即禁酒はできない。

しかし、あなたはお酒を飲むとがんが再発しますよ、と言われたらどうだろう。それにもかかわらず、飲酒を止められないだろうか。否、その場合はもちろん禁酒するだろう。

私は大酒飲みではない。がんと分かった時、主治医にあなたは大酒飲みですか、と聞かれた。大酒飲みは食道がんになり易いのは事実のようだ。とくに強い酒―アルコールの度数が高い、ウイスキーやウオッカをストレートで飲む習慣のある人はそうなりやすいと聞いた事がある。いずれにしても、飲酒は食道がんの原因ではないが、遠因になりうる事は間違いないようである。そういう認識にたてば、今後は禁酒とは言わないまでも、できる限り飲酒は控えようと思う。一度がんになったという事実は重い。

今夜は、家内と快気祝いという事で、二人でビールを一本あけた。久しぶりに飲むお酒はとても美味しかった。健康を回復したからこそ、こうして美味しいお酒が飲めた。

これからは、健康であるためにどうあろうか考えて行こう。また、自分を心配してくれる家族の心にも配慮しよう。少なくとも、今回は命拾いをしたのだから。