こころ煌くとき[CARPE DIEM」

日々心の煌く時,写真を通して公開していきます。

長い道のり・・・試練のキリマンジャロ

2019年11月17日 20時03分35秒 | 山旅








約束の石を写真に収め、山頂にそっと置いてくることを誓って写真に自らを写し込む。
そこに見えたと思った道のりは長く黙々と歩み続けた。
所々に登山者が寝そべっている。
下山してくる人たちの中に見たことのあるアジア人だと目を向けると
ホロンボハットで日本人ということで会話をした親子、その会話の中で2回目だと言った。
息子は20歳前後、流暢に英語で欧州人と話していたのが印象的だった。
早朝に出発した親子は登れず引き返したとのことだった。
一瞬、不安がよぎる。更に彼方から西部劇を思わせる砂ぼこりを巻き上げながら近づいてくる一団に出くわす。
日本でいう大八車には人が寝かされていた。かとおもうと20歳くらいの単独行と思われる白人女性が嘔吐している。
標高は4000mを超えていた。そんなことに驚きながら4700m程のギボハットに到着。
高所順応をするべく5100m程まで空身で登る。
緊張していたのかあまり身体に感じるものはなかった。
軽い食事をして深夜の出発に備える。
メンバーは歓談していたが、一人外に出る。
寒い・・・夕日が沈むころ気温が下がり始めた。でもご褒美は5000mを超えるマウェッジ峰の雄姿。
深夜1時に出発した。ギルマンズポイントが午前7時頃、この時身体の異変を感じる。しかし約束の石をウフルまで、との思いで只ひたすら登った。
山頂近くで吹雪となり眼鏡に雪が張り付く。
サミットで写真に納まったことは覚えている。嬉しさのあまり駆け出してしまった。ギルマンズポイントからの下りで足が止まってしまった。
ギボハットまで現地ガイドリーダーが付き添ってくれた。良く下りられたものだと今でも信じられない。
ハットでは持っている衣類すべて着込んでシュラフに潜り込み只ひたすら寒さに耐えた。
数時間後先発のメンバーに心配をかけながら富士山の標高まで歩いたらしい。
ホロンボハットではそのまま倒れ込み、翌朝声を掛けられるまで眠っていたようだ。
これが高山病の恐ろしさだと帰国後知る。

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