いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「Steinberg The Grand 2」

2009年10月08日 | 思い出のシンセ・機材
 サンプリングのピアノ音源の決め手になるのが、


  サンプリング周波数(デジタルの音の精度)

  スプリット(ひとつのサンプルでいくつの鍵盤をまかなうか)

  ベロシティ・スプリット(弾く強さによってサンプルをいくつにわけるか)

 
 であると、前回までにお話ししました。


 さらにもうひとつ、「サンプリング・タイム」というものも大事です。

 ピアノは弾いて、そのまま押さえていると、かなりの長い時間音が鳴っています。
 これをデータにすると、かなりのメモリーの量が必要になります。

 それに、実際の曲では、そこまでの長い時間
 鍵盤を弾きっぱなしにするというのはまれです。

 なので、ほとんどのシンセのピアノ音源では、途中からループ、
 つまりある部分を繰り返しながら音量を下げて、
 メモリーを節約しています。

 鍵盤を弾きっぱなしにして、耳を澄ませると、
 途中から急に音の揺れがなくなる部分がわかることがあります。


 すべての88鍵盤を何段階もの音で、
 高いサンプリング周波数で、
 音が切れるまでサンプリングする。

 これが、サンプリングのピアノ音源の理想なのですが、
 メモリーの容量が限られているハードのシンセサイザーでは、
 むつかしいものがあります。
(それでも、最近はかなりのメモリー量を使ったピアノの音色もありますが)


 最近は、ソフト音源で、
 色々な種類のピアノ音源が見られるようになりました。

 ソフト音源とは、コンピュータのハードディスクを使い、
 コンピュータをシンセ化する音源で、
 これなら、多くのメモリーを確保することができます。

 例えば、写真は私が使っている「The Grand 2」というソフト音源ですが、
 これは、2台のグランドピアノをいろいろなベロシティーで、
 ループを使用せずにサンプリングしているため、
 音が切れるまで、不自然な感じがありません。

 ただ、メモリーは3.5GB(ギガバイト)とかなりの量です。
 つい最近、「The Grand 3」が発売されましたが、
 これは、さらにメモリー量が増えているようです。


 ソフト音源は、音のクオリティーは高いのですが、
 コンピュータが変われば使えなくなったりするので、
 このコンピュータがコロコロと新しくなるご時世では、
 使える期間が限られるのが難点かもしれません。

 ピアノのサンプリングについて書いていきましたが、
 次回は、いよいよ最後です。

 ピアノ音だけではなく、ノイズというものもピアノの音のひとつの成分になっている。
 そういうことを、お話ししたいと思います。



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