いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「YAMAHA CP80」

2009年09月07日 | 思い出のシンセ・機材
 前回、ローランドのV-Piano について書いたので、
 今回から、ピアノ音源について、
 いろいろ、書いてみたいと思います。


 フェンダー・ローズやウーリッツァーという、
 70年代を代表するキーボードであるエレキ・ピアノ、

 実は、これらのエレキ・ピアノは、
 ピアノを持ち運べるように、と開発されたものです。

 つまり、ピアノの代用品だったのです。

 ピアノは、弦をハンマーで叩いて音を出しますが、
 これらのエレキ・ピアノは、金属棒をハンマーで叩き、
 その振動をピックアップで拾って、それをアンプで鳴らす、
 という構造になっています。

 構造的には、ピアノに近いのですが、
 金属棒なので、ピアノとはまたかけ離れた音になります。

 けれど、逆に、これがエレキ・ピアノの個性となって、
 今も、愛用している人がいたり、
 シンセのサンプリング音色で活躍したり、
 しているわけです。


 ピアノに近いエレキ・ピアノでは、
 ヤマハから出ていた、CP80が、
 その頃、最もよく使われていた機材です。


 CP80は、実際にピアノ弦をハンマーで叩く方式で、
(生のピアノよりは、短い弦でした)
 ピアノよりは、かなり「堅い音」でしたが、
 ドラムの入ったバンドでは、
 その堅さが逆に抜けの良さになっていました。

 バラードなどでは、ちょっと情緒がないのですが、
 リズム系では、ゴキゲンでした。


 海外のミュージシャンでは、
 ジョージ・デュークなどが、これを愛用していました。


 難点は、やはり、重いこと。
 重さは、約120Kg(!)
 値段も70万円ぐらいだったと思います。
 そして、チューニングが狂いやすいこと。

 なので、アマチュアのバンドなどで、
 持っている人はほとんどいませんでした。

 けれど、ライブハウスなどでは、
 ピアノ代わりに装備しているところも多く、
 私も、よく使っていた機材の一つです。

 チューニング、メインテナンスなどが大変で、
 サンプリングによるデジタルピアノが出てくると、
 どんどん消えて行きましたが、
 今でも、シンセの音色にこれのサンプリングが入っていることも多いので、
「そういう機材なんだな~」
 と思いながら、チェックしてみてください。


 YAMAHA CP80 → http://yamaha.jp/product/keyboards/stagepianos/cp80/


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