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平良拳太郎、田口麗斗、真っ黒に日焼けした顔がドームの緑に輝く。

2014-08-10 23:04:08 | ファーム

8月7日、宮國が横浜で打ち込まれていたその時刻、
東京ドームでは同じ沖縄出身の平良拳太郎が先発マウンドに立ち好投していた。

東京の夏は暑いと、以前、宮國がそんなコメントをしていたのを思い出す。

いつもはジャイアンツ球場の炎天下のもとで戦いを繰り広げるファームの投手たち。
対戦チームのグラウンドも屋外球場があたりまえ。
近頃の夏の暑さは尋常でない。
屋外での練習や試合は過酷だろう。

夏休み恒例、東京ドームでのイースタンリーグ2連戦。
真っ黒に日焼けしたファーム選手の顔が、ドームの照明と人工芝の緑に映え、より逞しく見える。


前日の第1戦はヤクルトスワローズの先発、佐藤由規とルーキー・杉浦のドラ1リレーに抑え込まれたが、
第2戦、今度はジャイアンツのルーキー投手ふたりが、勢いのある投球でスワローズ打線をねじ伏せた。

先発のマウンドに立ったのは平良拳太郎。
降板後のインタビューで、初のドームのマウンドはすごく緊張したと話した平良。
東京ドームの比較的涼しいマウンドでも、初回から平良の額には汗が光っていた。

そんな言葉とは裏腹に、平良は初回から落ち着いたマウンド捌きでスワローズ打線を三者凡退に仕留めると、
その後もまったく危なげないピッチングで4回までパーフェクト。
5回にヒットと四球で走者を背負い、二死一、三塁のピンチを招くも、
次の打者をセカンドゴロに仕留め、窮地を脱した。

フューチャーズ戦での登板を除くと、ここまでイースタンリーグに登板した4試合で(投球回数14回)、
平良は未だ失点0の防御率0.00。
初先発となった前回の登板、7月26日の千葉ロッテとの一戦は、
高濱、大嶺翔、角中、清田、井上、神戸、青松といった一軍クラスの選手の中に、
一軍のレギュラー選手も混じった強力打線。
そんな打線にも臆することなく、平良はストライク先行のピッチングだった。

解説を務めた吉村禎章氏は 「多少あまい球はあっても、
しっかり腕が触れているからバッターはタイミングを外される」 と分析。
さらに 「ランナーのいないときにいいピッチングをする若手投手は多いが、
そういう投手もランナーを背負うとガラリと変わってしまう。
平良はランナーを出しても落ち着いた投球ができている。
セットポジションでの投球やクイックもまずまず」 と合格点。

もともと持ち球はストレートにスライダーのコンビネーション。
プロの入ってからカットボールとシュートを覚えたらしいが、
どの球もキメダマとして使いこなす器用さがある。
右バッターのタイミングを外すスライダーとカットボールもいい。
左バッターへのシュートはファールを打たせることも出来るし、空振りを獲ることも出来る。
両サイドに投げ分ける技術は高い。
まだまだ課題は多いとしながらも、1年目の高卒ルーキーがこの時期に、先発、中継ぎと、
これだけ頻繁に投げさせてもらえるのは異例であり、首脳陣の期待の大きさが伝わってきる吉村氏。


7日のドーム、平良のあとを継いで6回からマウンドに上がった同じく高卒ルーキーの田口麗斗も、
ここまで平良とコンビのように同じ間隔で中継ぎ、先発をこなしてきた。
0対0でマウンドを引き継いだ田口も平良同様、投げるリズムが良く、打者のインコースをしっかり突ける。

7回、一死から岩村にあわや本塁打という左フェンス直撃の二塁打を浴びた。
続く右バッターにはキャッチャー・鬼屋敷の要求どおり胸元を突くが死球で一死一、二塁。
解説の篠塚氏は、この場面は絶対にゲッツーを獲りにいく配球をしなければいけないと強調。
バッターが左打者であることを念頭に、田口が得意のスライダーを外の低めに投げきれるかが見所と注目した。
1球目は外いっぱいにストレートを投げ込み1ストライク。
そして2球目、真ん中から外の低めボールゾーンに落ちていくスライダーを投げきり、
注文どおりのダブルプレイを成立させた。

9回のマウンドでも二死からヒットを打たれるが、まったく慌てる素振りもなく、
低め低めへストレート、スライダーを投げ込んで初勝利を手に入れた。

お立ち台に揃って上がったふたり。
照れくさそうな平良のはにかんだ笑顔と、
あどけなさの残る茶目っ気たっぷりな田口の笑顔が、
ドームの緑によく映えた。


田口もこの試合を含め、ここまで4試合に登板し(11回2/3)、わずか1失点で防御率0.77。
被安打10とそこそこヒットは打たれているが無四球、奪三振8は持ち味だ。
ストレートにはキレがあり、球速以上に速く見える。
左右バッターの内角高めへしっかりストレートが投げ込めるのは平良も同じ。
得意のスライダーは高校時代から西の田口、東の松井(現・楽天イーグルス、松井裕樹)と比較されるほど、
松井に遜色のないキレ味だ。

ふたりに共通して言えるのは、コントロールが良く、バッターに向かっていくピッチングが出来ること。
今季の高校生ルーキーは投打ともに強さがあり、見ていて楽しい。



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