■『宮城学院女子大学音楽科 卒業演奏会 論文・制作発表会』チラシ
■『宮城学院女子大学音楽科 卒業演奏会 論文・制作発表会』プログラム
■『宮城学院女子大学音楽科 卒業演奏会 論文・制作発表会』要旨集
■日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)
■『宮城学院女子大学音楽科 卒業演奏会 論文・制作発表会』ステージ
3月4日、日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)コンサートホールで開催された『宮城学院女子大学音楽科 卒業演奏会 論文・制作発表会』へ行ってきました。
今回、卒業演奏会 論文・制作発表会へ行くきっかけはと言うと、2月26日に開催された『宮城学院女子大学音楽科 学生・研究生によるコンサートin名取』へ行った時にいただいたチラシによるものでした。
チラシにあった音楽科の生徒によるピアノ・声楽の卒業演奏会はその名の通りで理解できましたが、音楽科の生徒による卒業論文・制作発表会とはどんなものなのか分からず、一度、その卒業論文・制作発表会を拝聴してみたいというのが正直なところでした。
当日のプログラムは、卒業論文・制作発表会から始まりました。
音楽文化専攻、応用制作専攻の学生5名が、
「ARABAKI ROCK FEST.から見る野外音楽イベントの意義―地域文化振興の観点からー」と題して、実際に行われた野外音楽イベントの二つを比較し、地域文化振興の観点から取りまとめた発表、
「空間から受けるイメージによる音楽~公園編~」と題して、「公園」という空間に焦点を当てて、自分が体験した公園のイメージを9曲で構成し、そのうち3曲をピックアップして発表、
「森の音楽」と題して、春夏秋冬の森のさまざまな情景を一曲で表現、それぞれの四季をイメージ、色、擬態語で表現、例えば、春のイメージは穏やか、色は薄紅、若芽色、若草色、薄萌葱、擬態語ははらはら、ぽかぽか、されさら、ゆらゆら、それを音楽で表現するなど楽曲で表現した発表、
「言葉と音楽」では、「言葉」と「音楽」を組み合わせた場合の表現方法について着目した発表で、朗読と歌の2方向からアプローチをし、歌として言葉が間接的にメロディーを伴って表現される場合と、直接的ではなく、音楽と共に表現される朗読の違いなど奥の深いところを探る発表、作詞・作曲を行う場合の表現力を深めるという発表、
「朗読+音楽で広がる世界」と題して、物語風に朗読と音楽を取り入れ、聴き手が想像力をふくらましていくという発表をしていました。
何が驚いたかというと、音楽科の卒業生の論文・制作発表会というだけあって、自分が体験、想像した内容で、それも論文の内容にしっかりと当てはまった音楽を自主制作し、その音楽は、パソコンを活用して作曲したという素晴らしいものでした。それぞれの個性に合った洞察力も凄いと思ったし、人間の持つ五感の素晴らしさを言葉と音で発表した奥の深い音楽の卒業論文・制作発表で、世の作詞家、作曲家、指揮者はこういう考察をしながら取り組んでいるのかと改めて思いました。
卒業演奏会は、ピアノ、ソプラノの声楽による構成で7曲が披露されました。
ピアノの演奏も声楽も凄いの一言でした。 今回、発表された学生たちは、将来、プロの演奏家として活躍されるのではと思われる発表会で感動、感激の連続でした。
私も勿論のことですが、 若い演奏家たちの素晴らしい発表会に観客も温かい眼差しと拍手で声援を送っていました。