■『石巻かほく復興写真展~復興の息吹 彩りの石巻地方~』
3月5日、電力ホールアクアホールで開催していた、『石巻かほく復興写真展~復興の息吹 彩りの石巻地方~』を鑑賞することができました。
石巻地方(宮城県石巻市、東松島市、女川町)をエリアに日刊新聞「石巻かほく」を発行する三陸河北新報社(石巻市)は、東日本大震災が発生した2011年から公募による「東日本大震災 石巻かほく復興写真展」を開催し、復興に向けて移り変わっていく市街地の景観や復興に向けて取り組む人々の姿を捉えた写真を募集・展示することで被災地の方々への希望を見出していくことを目的としているとありました。
テーマは、「復興の歩みをみつめて」、第6回展は、「復興」、「観光」、「学生」の3部門で募集し、入賞18点、入選32点を展示していました。
東日本大震災から間もなく6年を迎えようとしています。
そんな中で鑑賞した写真展に被災地の人々の熱い思いを感じることができました。
最近、被災地へ出向く機会が無い私にとっては、現状がどうなっているのかテレビのニュースで知るくらいで、正直、殆ど分かっていませんでした。
復興が進んでいるのか、伝統行事が復活したのか、海と山と川の大自然はどうなっているのか、人々の暮らしはどうなっているのか、観光客が増えているのかなどなど、「復興」、「観光」の写真を見ると、地域の再生を目指す人々の姿や街の様子などが手に取るように分かりました。
審査委員総評を見ると、東日本大震災から6年近い年月がたち、作品に明るさ、カラフルさが出てきたとありました。元気な作品、色彩的にきれいな作品が多くなったとありました。前回までは、モノトーン調の作品が多かったそうですが、今回は、たくさんの色が目に飛び込んできたとありました。被災地住民だからこその視点から見た作品も多かったとありました。
6年の年月が経ち被災地の人々にも少しずつゆとりが出てきたのかと思うとほっとするものがありました。そうは言っても、最近、被災地のその後のテレビ番組を見ているとまだまだ春が遠いという感じがしてなりません。
防潮堤の工事ですっかり景観を変えた被災地の様子のテレビ報道では、こんなにまでにしなければならなかったのかと思うほど寂しさを禁じ得ませんでした。
家内の実家がある古里の景観もかさ上げ工事で全くなくなりました。更に景観が一変したところは、高台移転のために山が切り崩され茶色の山肌になってしまったことでした。
住むことのできない土地になり、人々が暮らした古里の温もりが感じられませんでした。
写真展を鑑賞し、心の中にしか古里を思い出せない被災地の人々、昔と変わらない古里へ帰ることの出来る我が身を置き換え、改めて古里の思いを感じざるを得ませんでした。