シェンエン！シェンエン！シャチヨサン！ドレデモ！シェンエン！

今から２０年くらい前の香港には九龍城がありました。アジアの貿易的窓口だった香港の九龍城はイメージ的にダークな部分でした。イギリスから返還されると同時にこの九龍城も取り壊しされてしまいクリーンなイメージの香港となりました。・・・が・・・今となってはあのダークな九龍城があった頃の香港が懐かしいです。・・・あの頃の香港は人がごった返していて物凄い活気がありました。シャネルやルイビトンのお店にベンツを横付けして颯爽とお買い物をしていくセレブからお寺の石畳みに座り込んで物乞いしている人までいました。・・・日本人観光客のツアーだと分かれば九龍城からやってきたというパチ物売りの人達が寄ってきて「シェンエン！シェンエン！シャチョサン！ドレデモ・・・シェンエン！シェンエン！ローレクスアルヨ！シャネルーアルヨ！ミンナ！シェンエン！」（訳すと）「千円！千円！社長さん！どれでも千円！千円！ロレックスあるョ！シャネルあるょ！みんな千円！」（本物のロレックスやシャネルが千円で買えるワケがないので絶対パチ物）・・・と・・・泊まっているホテルにまで押し寄せる人たち・・・そんな香港を旅行した時につかまされた・・・というか・・・ツアーガイドとグルだったのでしょう・・・「コノクスリ～カッテモラワナイト～ワタシ～カゾク～ウエジニスル～オネガイ～ネ～」もう泣きの説明から始まって・・・もう・・・効能なんてどうでも良いから「分かった分かった箱で買うョ」と言ってしまい・・・買う羽目になった・・・タイガーバームのパチ物でピューマバームです。・・・たしか「１２本入りで１２０００円のところを１００００円でいいよ」をさらにマケてもらい１２本入り５０００円で買いました。・・・ということは・・・一本４１７円くらい・・・こんな物１２本もいらないので帰国後、友達や取引先なんかに何本か旅行みあげでプレゼントしてしまいました。・・・こんなパチ物・・・くらいにしか思っていなかった猛豹牌星洲油（ピューマバーム）・・・瓶は気泡入りの雑な造りですが今となっては趣があります。・・・そして中に入っている液体・・・無色透明・・・効きそうにない気配・・・あるとき筋肉痛が酷くて日本製のインドメタシン配合！とか・・・なんだとか・・・スゴイことがパッケージに書いてある薬をひと通りつかいましたが・・・なんと・・・このパチ物ピューマバームは一滴たらすだけでジンジンス～ッという具合でコレ以上効く薬はありませんでした。・・・プレゼントした人たちからも「あの薬、効くネ～」と大好評でした。・・・筋肉痛だけでなく頭痛がヒドい時にはコメカミに塗ればス～ッと楽になるし鼻づまりの時には嗅ぐだけでス～ッと通ります。・・・そんな最後のひとつとなった・・・ピューマバーム・・・こんなに素晴らしい薬を、あんな売り子の足元を見るような買い方をしていまい大変申し訳なかった。・・・今でも売っているのかナ～？・・・もし買えるとするならプロパー価格の１２０００円でも欲しいのです！