気分はいつも、私次第

MOR報道特別番組『翻弄される故郷〜全住民避難のまちと復興〜』<2>

・・・・・・・・・・・・続きです


番組では、専門家が現地に赴いていました。
北陸放送報道部中村記者と同行しています。
減災・復興支援機構の木村拓郎理事長です。
(取材日時:2024年4月23日)
木村氏は、50年以上防災を研究し、東日本大震災・熊本地震など
数多くの被災地を見てきた防災対策の専門家です。

人がいない静まりかえった被災地・・・
映る限りですが、震災後そのままという印象です(管理人談)

取材場所は輪島市名舟町
木村氏
「撤去も何もすごく遅いと思いますよ。すごく遅い。
 結局こういう状態を放置されると、住んでいた人はどうしたらいいのか。
 ねぇ・・・どっちかと言うと心理的に
 心の整理・気持ちがなかなか落ち着かないですよねぇ・・・」

輪島市渋田町
うねった道路や崩れ落ちた屋根は手つかずのまま。
木村氏
「やっぱり復旧復興を大前提にするなら、
 早く壊れた家の解体撤去をしなきゃいけないし。
 それに・・・ボランティアさんが来るのは被災者がいて
 困っているから行って助けようということなので・・
 被災された人がいないんだったら、
 行ってもしょうがないよねという話になるかと思う・・・
 だから人がいないとボランティアさんが助けに来ることは
 まずないと思います・・・」
 
また奥能登元気プロジェクトの奥田氏と木村氏が話す場面も。
奥田氏は、自分の活動に対して葛藤を語ります。
自分が思っているような結果が出るのだろうか・・・
この地に人が戻ってくるのだろうか・・・そしてその先は・・・

奥田氏
「(震災から)約4ヶ月たつんやけど、進んどらんですよね?」

木村氏
「進んでいない。はっきり言って全然進んでいない。
 1月1日そのまま時間が止まっているような・・・
 これではね・・・
 住民の人からすると「どうなっちゃうんだろう」みたいな・・・
 ボランティアさんが来ないよう、
 自粛というのはみんなそう思っていますよ・・・
 能登は行っちゃいけないんだみたい・・・、
 ある種トラウマみたいになっているかも・
 なんとなく皆さん、半島だからとか
 最初から諦めムードというか・・・
 「我慢するしかない」というのがあって・・・
 ・・・・・・
 今回のこと考えれば、我慢とか忍耐で済む話ではないので・・・」


木村氏
「・・・時間がたつほどに戻る人は少なくなってしまう。
 そして人口が減ると地域として過疎化に拍車をかけることになるので
 復興にはマイナス効果になってしまう。
 外の人のボランティアさんに「自粛して」と言うから
 遠慮して来ない。
 それを被災地の中の人も感じている。
 みんな感じているという意味では
 ・・・ボランティアがないと言っていいかどうか・・・
 そういう災害になってしまって・・・
 うーん・・・これも非情に異常な災害だと思いますよ・・・」

木村氏
「1月1日のまま時間だけ過ぎていく。
 今までの災害ではほとんど希有、まずない。
 なんと言うか・・・ある種不思議な現象が起きている」


こちらでは、専門家である木村氏の言葉をまとめてみました。
私も番組を視聴して、取材地区の「1月1日そのまま」には・・・
知ってはいたのですが、「そうなのか」みたいに思いました。
残念というより無念というか・・・

この南志見地区は、住民の全員避難(正確には100%ではないのですが)が
あったから、復興が遅れているのではないか?
人がいないから、後回しになっているのではないか?
という声も紹介されていました。


私の感想になりますが、
そのままを見せてくれた、と思いました。
勿論、石川県を含め他県の被災地は、その場所の事情があります。
そして、TVの報道も・・・殆どない、ですよね。全国版では。
もちろん石川県では、このような報道は
毎日のニュース番組の中で言及されていると思いますが。

でも正直ね、石川県=金沢、ではないのですよね。
これは強く思いますよ。
まぁね、どの都道府県でもありますよね。
「ココは賑わっているけど、ちょっと離れると・・・」な状態は。

でもねぇ、思うのですよ・・・
そりゃ土地や場所、色んな事情がありますよ。
それは分かっていますよ。
でもねぇ・・・金沢市だったら?金沢の賑わい集中地だったら?
そりゃ、もっと早く・・・なんでしょうねぇ。
そう思うと・・・色んな事情があってもネェ。
そう思いましたよ。
元々過疎地だった地域の災害、ってこうなるのだなって。

私が住むド田舎県も、同じだと思っていますよ・・・(本当に)

さて、最後に・・・取材を快諾された方を取材されているのでしょうけど
女性がいないのね・・・って思いました。
大勢の中のインタビューには、女性いましたけどね。

仕事とか、そういうことが重要だから?
いや、女性も仕事して、家族を支えている人もいるでしょう。
地域復興のための活動をしている女性はいないのかな?
快諾してくれるから、断るもあるでしょうが。
女性がいないってことが・・・なんかねぇ。
北陸というか・・・そういう視点が生まれなかったのかなって。
放送局の中でそういう議論が出てこなかったのかなって。

そういう思いを残して、この記事を終わりにします(ペコリ)
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