中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

中国の赤ちゃんポスト=棄嬰島

2014年02月24日 | 中国事情

日本で云うところの「赤ちゃんポスト」は、中国では「棄嬰安全島」又は「棄嬰島」と呼ばれている様です。中国で最初に「赤ちゃんポスト」が設けられたのは、河北省石家庄市で、2011年6月に、中国で初めての「棄嬰安全島」が設立されたそうです。その後増え続け、現在では、河北省、天津市、内モンゴル、福建省等の10の省、区、市に赤ちゃんポストが設けられ、全部で25箇所の「棄嬰安全島」が有るそうです。今後、更に18の省、区、市でも「赤ちゃんポスト」が設けられる予定との事です。

2月18日付の中新網(電子版)に拠ると、広東省広州市では、今年の1月28日に最初の「棄嬰安全島」が設けられたそうですが、僅か15日の間に79名の子供が「赤ちゃんポスト」に預けられたとの事です。また、「棄嬰島」に預けられた子供は、殆ど障害を持っているとの事。預けられた子供の中には、矢張り重い障害を負った6歳の子供も居たそうですが、大半は一歳未満の子供の事。

また、2月24日付の中国網(電子版)に拠れば、広州市では、赤ちゃんポストが設置されて、一ヶ月も経たないのにも関わらず、預けられた子供の数は、既に100名に達したとの事。

広州市では、僅か15日間で79人もの子供が、「棄嬰島」に預けられた事は、中国国内では、大きな反響を呼び、改めて「棄嬰島」の是非を問う声も起きている様です。また、新京報(電子晩)等に拠れば、既に設置された「棄嬰安全島」に預けられた子供の99%は障害を持った子供との事。何故、障害を持つ子供が「棄嬰安全島」に預けられるのかについては、障害を持つ親にとっては、病気の治療費があまりにも高額で到底負担できない事が原因として挙げられるとの事で、それで障害を持つ子供が「棄嬰安全島」に預けられるとの事。

中国で初めて「棄嬰安全島」が設けられた河北省石家庄市でも、最初は「赤ちゃんポスト」が設けられる事で、遺棄される子供が増える事が心配されたそうですが、2011年6月から今年までの2年8ヶ月の間に河北省石家庄市内の「棄嬰安全島」に預けられた子供は全部で約220名で、「棄嬰安全島」がない2009年に福利院に預けられた子供は105名、2010年の場合には83名との事ですから、以前に比べても遺棄された子供が目に見えて増加した事実は無いとの事です。

また、22日付の楚天都市報(電子坂)に拠れば、湖北省武漢市では、去年一年間に「赤ちゃんポスト」に預けられた子供は199名で、その内の97%が障害を持った子供だったとの事。

広州市では、「棄嬰安全島」が無い時には、どれだけの数の子供が遺棄されていたのか数字は見あたらないので、比較は出来ませんが、何れにせよ一ヶ月足らずで遺棄された子供の数が100名と云う事実は大きな衝撃を持って迎えられた様で、このニュースは中国のTV、新聞等ではかなりのスペースを割いて扱っています。

私が以前住んでいた貴州省貴陽市には、昨年12月4日に初めて「棄嬰安全島」が設けられたそうですが、一ヶ月の間に、4名の子供が「赤ちゃんポスト」に預けられたそうです。今年中には更に、貴州省銅仁市にも二箇所目の「棄嬰安全島」が設けられる予定との事。また、私が今滞在中の雲南省では、2月中に昆明市、旧市の二箇所に「赤ちゃんポスト」が設けられ、運用が始まるとの事です。

私が最初に中国に来たのは、1988年の事ですが、1989年の夏に中国の東北地方を旅行していた時に、バスターミナルで置き去りにされた赤ちゃんを見た事があります。捨て子を見たのは、この時が初めての事で、その後も一度矢張り中国の北京市で見た事があります。

 

 

 

 

 

 

 



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