IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

朝からの電話もなかなかイイもんだ

2005-01-01 08:18:28 | ニュース
こちらワシントンも2004年は残すところあと6時間ちょっと。こうやってブログを書いている間にも、少しずつ時計の針は2005年1月1日午前0時に向かって進んでいるわけだが、どうも私用のためにブログを通常より早い時間に更新する以外、あまり大晦日らしくない1日であるのも事実なのだ。

朝からスーパーに行ったり、家の大掃除をしたり、電話料金を払いに行ったりしたのだが、全くもって普通の金曜日だった。クリスマスと違い、今日はデパートやレストランもオープンしているし、銀行も午後3時まで営業しているくらいだったのだ。25日はゴーストタウン化していた我が家の周辺も、今日は買い物袋を抱えたりする人をあちこちで見かけた。

ベトナム風海鮮鍋料理の風味がまだ口の中に残っていた朝8時頃(あくまで表現の問題だから…。ちゃんと歯磨きして寝ましたヨ)、関西の友人から電話をもらった。僕の声の微妙なかすれを察知したのか、その友人は「ゴメン、寝とったんとちゃう?」と聞いてきたが、僕は間髪入れずに「全然起きとったよ」と言い返してみた。ただ、これは僕だけに限ったことではないが、かすれ声でこのセリフを口にする人の8割以上はその数秒前までレム睡眠状態に間違いない。今となっては思い出せないのだが、何かの夢を見ていた気もする。

しかし、たとえ大晦日の朝8時にアンジェリナ・ジョリーとコパカバーナでデートする夢を見ていたとしても、日本の友人からの電話ほどありがたいものは無い。昔からそうなのだが、僕はホームシックにかかった事もなければ、日本が強烈に恋しいなどと思ったことも無いのだが(だって、最近は1年に2回も帰国してるんだよ)、それでも日本からの電話や手紙にはいつも本当に感謝している。

電話の主は高校時代の友人からで、別の友人宅で催されていた年越しの飲み会の席からのものだった。この友人とは最近は仕事上の付き合いもあるため、ちょくちょく電話やメールをするのだが、今日は飲み会のに来ていた別の参加者らにも電話をまわしてくれた。別の3人の高校時代の悪友と電話で話をしたのだが(この頃には意識も少しずつ戻り始めていた…)、そのうちの2人は高校卒業依頼会ってなかったので、かれこれ10年ぶりに話をした事になる。聞けば、東北や長野で頑張っているそうで、話を聞いていて嬉しくなってきた。

電話をかけてきてくれた友人とは高校時代にアホな事もよくやり、一度は某私鉄の列車にあった鈴木保奈美のポスターを黙って拝借した事もあった。確かパナソニックの家庭用ビデオカメラの広告用ポスターだったので、12~3年ほど前じゃないだろうか?同じ私鉄沿線の某駅で別の学校の高校生10人くらいにカラまれたこともあった(笑)。いろいろあったけど、僕らはみんな今年で30歳になる。結婚してパパになった奴や、これから結婚する奴もいるが、みんな(少なくとも僕の中では)高校時代と同じようにカッコよーく生きている。これからの目標というわけではないけど、僕も格好いい30代を過ごしたい。

話は全然変わるけど、日本の大晦日のテレビ番組に関する記事が新聞のウェブサイトにアップデートされてきている。僕もチャンスがあれば、K-1などの格闘技系や紅白歌合戦を見たいなぁと思ったのだが、今年もとうとう無理だった。紅白歌合戦は過去にもほとんど見た事が無いんだが、今年はマツケンサンバの話を色々な方から聞いていたので、どんなものなのかだけでも見たかったのだ。松平健といえば、僕のイメージの中では今は亡き祖母が毎週欠かさず部長刑事(これって関西ローカルなのかな?)のあとに見ていた暴れん坊将軍そのもので、小学生の時も21世紀なった今も、海岸を白馬で走り抜ける徳川吉宗のイメージしかないのだ。一体どんなパフォーマンスが行われたのだろうか?

今年の暮れに発生したスマトラ島沖の地震・津波による犠牲者数だが、CNNによると13万5000人を突破している模様で、犠牲者数がさらに増加するのは必至だ。今日のワシントンポスト紙は1面の大きなスペースを使って、震災前と震災後に撮影されたスマトラ島北部の都市の衛星写真を掲載した。(関連リンク:http://www.washingtonpost.com/wp-srv/world/daily/graphics/tsunami_122804.html )。震災後の津波によって町の半分が水没し消滅した画像に驚きを隠せなかったが、同様の被害を受けた町はいくらでもあるようだ。アメリカ政府は復興支援額を3億5000万ドルに引き上げると発表したが、現地からの報道や続々と入ってくる写真を目にする限り、復興作業は想像以上に莫大な時間が必要になりそうだ。

同じくワシントンポスト紙から興味深いニュースを1つ見つけたので、このブログで2004年度に紹介する最後のニュースにしようかと思う。国内の動物愛護団体が以前にアイオワ州にある精肉業者の動物に対する残虐な扱いを非難したのだが、これはどうも白黒ハッキリとした簡単な問題ではないようなのだ。前述の団体「動物の倫理的扱いを支持する人々」が撮影したビデオテープでは、アイオワ州内で喉や手足を切られて殺される家畜の映像が大きく取り上げられているが、この精肉工場はユダヤ教のコーシャ(清浄食物)を専門に扱うところで、喉を切り裂く行為を「残虐」と考える愛護団体と伝統的な清めの儀式と考えるユダヤ教徒との間で意見が物別れしている。

ビデオテープの存在が少しずつ報道され始めた事もあり、農務省は全国の精肉場で「必要以上に残虐な方法で家畜を殺害している」業者を摘発していく構えを見せたが、この場合の残虐さは非常にファジーな定義づけにならざるを得ないので、僕は事態がややこしくなるだけと思って見ている。以前にオーストラリアの日本料理店でも動物愛護団体の抗議などによって「エビの踊り食い」が禁止されたと聞くが、生きたエビを沸騰した湯に放り込むのは残酷ではないのだろうか?とりわけ、コーシャーは宗教的な儀式でもあるので、単に残酷と言う言葉だけでは片付けられない一面もある。

ではでは、来年(サボらなければ明日ですが)もどうかよろしくお願いします。皆様の1年が本当に素晴らしいものとなりますように!

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