ボストンから友人のフランクが取材でワシントンに来ていたので、久しぶりに一緒にサッカー・イタリア代表の試合をスポーツバーで観戦した。ボストン・グローブのスポーツ担当記者でもある彼は、このブログでも何度か紹介した事があるんだけど、1990年のイタリア大会からワールドカップの取材を続けていて、今年行われたドイツ大会にも行っている。ドイツの話をしばらくしたあとで、イタリア・ウクライナ戦のキックオフ前に流れたコマーシャルに出てきた何人かのブラジル選手を見ながら、僕らはチアゴ・マルティンスというブラジル人選手の話を始めた。今もアメリカ国内のプロサッカーリーグ(MLS)でストライカーとしてプレーするマルティンスは、ブラジル時代にプロサッカー選手としての経験が全く無かったんだけど、1999年にアメリカにやってきた理由というのがバックパッカーとしてカリフォルニアでサーフィンを楽しむというものだった。やがて所持金も底をついて、公園のベンチで寝る生活を続けていたマルティンスは、近くで行われていた草サッカーの試合に混ぜてもらい、偶然その場所でプレーしていた人物からカリフォルニアにある大学のサッカー部を紹介してもらったというエピソードがある。アメリカの大学時代に初めてサッカーを真剣にプレーしたマルティンス。笑ってしまいそうなエピソードだけど、「ブラジル人はやっぱりサッカーがうまい」という結論で2人は納得したのでした…。
デトロイト・タイガースに敗れてリーグ優勝決定戦への進出を逃したニューヨーク・ヤンキースのオフシーズン。オーナーのジョージ・スタインブレナーによる「粛清」が行われるのかどうかに注目が集まる中で、予定よりも早く始まってしまったオフシーズンの1日目は、まさしく嵐の前の静けさという表現がピッタリと当てはまるような状態だった。8日、クラブハウスでは数人の選手が荷作りを行っていたが、ニューヨークの地元メディアから「戦犯」に名指しされたジョー・トーレ監督やアレックス・ロドリゲス選手らの姿は無かった。現在も球団から来期に関する公式なコメントは発表されていないが、8日付のデイリー・ニュース紙はスタインブレナー氏がトーレ監督を解任し、後任としてシアトル・マリナーズなどで指揮を執ったルー・ピネラ氏を招聘する考えだと報じている。MLB関係者の1人が匿名を条件にAP通信に語ったところでは、スタインブレナー氏は今プレーオフにおけるヤンキースのパフォーマンスを「絶対に受け入れられない」と不満げに語っていた模様で、トーレ監督の将来は決して明るいものではないようだ。
ポストシーズンを中継するFOXテレビの仕事でサンフランシスコに滞在中のピネラ氏は、同局の取材に対して、「ヤンキースとはこれまで監督人事について話し合ったことも無く、一連の報道に驚いている」とだけコメントしている。また、ピネラ氏の代理人を務めるアラン・ニーロ氏もAP通信の取材に対し、「ヤンキース側からのコンタクトは一切ありません。ピネラ氏は監督のポストが空いた4球団(ワシントンやサンフランシスコ)での指揮に興味を示しているのです」とコメントしている。全選手の年棒総額が2億ドルを超えるヤンキースがリーグ優勝決定戦に進めなかったことで、トーレ監督に非難が集中する中、これまでもポストシーズンでは全く成績を残せなったアレックス・ロドリゲス選手の去就にも注目が集まっている。過去に2度MVPに選出されたロドリゲス選手だが、ポストシーズンでの成績は常にファンを失望させるもので、今プレーオフでタイガースを相手に戦った4試合では、14打数1安打という散々な成績だった。
1996年にヤンキースの監督に就任したトーレ監督は、過去11シーズン中、全ての年でチームをプレーオフに進出させており、そのうちの9回はア・リーグ東地区で首位チームとして出場したプレーオフだった。1996年から2000年までの5年間で、トーレ監督率いるヤンキースはワールドシリーズで4度も優勝する強さを見せつけたが、2001年からはワールドシリーズ優勝を経験しておらず、過去5年でリーグ優勝決定戦進出を逃したのは今回で3度目となる。ロン・ギドリー投手コーチとトニー・ペーニャ1塁コーチは「トーレ監督は怪我人が続出したチームを見事にア・リーグ東地区優勝へと導いたのです」と弁護し、ギャリー・シェフィールドや松井秀喜といったオールスター級の選手3人が長期欠場したチームの舵取りをうまく行ったと強調したが、契約をあと1年残すトーレ監督の去就は未定だ。63歳のピネラ氏は現役時代にヤンキースのスター選手として活躍し、1986年からは約3年にわたってヤンキースの監督も務めている。
ニューヨーク・メッツのカルロス・デルガド選手はメジャーリーグ屈指のスラッガーなんだけど、意外なことにキャリアを通じてプレーオフ出場は今年が初めてで、メジャーデビューしてからプレーオフに出場するまで、実に1703試合を要している。念願のプレーオフ出場を果たした事がモチベーションになったのか、主力投手数名を怪我で欠くメッツはデルガド選手ら打撃陣の活躍で無難にリーグ優勝決定戦に駒を進めている。そして、同じニューヨークの町で、プレーオフシーズンになると必ず注目される選手にヤンキースのアレックス・ロドリゲスがいる。高校卒業時から全米の注目の的だったA-ROD(ロドリゲス選手の愛称)は、シアトル・マリナーズでプレーしたのち、テキサス・レンジャーズと10年総額で2億5200万ドルの契約を結ぶ(もちろん、スポーツ史上最高額となる契約です)。2004年にヤンキースにトレードされたA-RODだけど(給料の一部は現在もテキサス側が支払っている)、その年に行われたリーグ優勝決定戦の第3試合で5打数4安打と大活躍して以来、まるで呪われたかのようにポストシーズンで打てなくなってしまった。その年の第4戦以降から現在までのポストシーズン成績が45打数1安打で、打率にすると実に1割8厘!2500万ドル以上の年棒を稼ぐ選手としては、やはり失望する数字だ。2年連続で優勝決定戦進出を逃したヤンキース。戦犯の1人であるロドリゲスの運命はいかに?
写真:来期の去就はいかに?ニューヨーク・ヤンキースのジョー・トーレ監督 (AFP通信より)
デトロイト・タイガースに敗れてリーグ優勝決定戦への進出を逃したニューヨーク・ヤンキースのオフシーズン。オーナーのジョージ・スタインブレナーによる「粛清」が行われるのかどうかに注目が集まる中で、予定よりも早く始まってしまったオフシーズンの1日目は、まさしく嵐の前の静けさという表現がピッタリと当てはまるような状態だった。8日、クラブハウスでは数人の選手が荷作りを行っていたが、ニューヨークの地元メディアから「戦犯」に名指しされたジョー・トーレ監督やアレックス・ロドリゲス選手らの姿は無かった。現在も球団から来期に関する公式なコメントは発表されていないが、8日付のデイリー・ニュース紙はスタインブレナー氏がトーレ監督を解任し、後任としてシアトル・マリナーズなどで指揮を執ったルー・ピネラ氏を招聘する考えだと報じている。MLB関係者の1人が匿名を条件にAP通信に語ったところでは、スタインブレナー氏は今プレーオフにおけるヤンキースのパフォーマンスを「絶対に受け入れられない」と不満げに語っていた模様で、トーレ監督の将来は決して明るいものではないようだ。
ポストシーズンを中継するFOXテレビの仕事でサンフランシスコに滞在中のピネラ氏は、同局の取材に対して、「ヤンキースとはこれまで監督人事について話し合ったことも無く、一連の報道に驚いている」とだけコメントしている。また、ピネラ氏の代理人を務めるアラン・ニーロ氏もAP通信の取材に対し、「ヤンキース側からのコンタクトは一切ありません。ピネラ氏は監督のポストが空いた4球団(ワシントンやサンフランシスコ)での指揮に興味を示しているのです」とコメントしている。全選手の年棒総額が2億ドルを超えるヤンキースがリーグ優勝決定戦に進めなかったことで、トーレ監督に非難が集中する中、これまでもポストシーズンでは全く成績を残せなったアレックス・ロドリゲス選手の去就にも注目が集まっている。過去に2度MVPに選出されたロドリゲス選手だが、ポストシーズンでの成績は常にファンを失望させるもので、今プレーオフでタイガースを相手に戦った4試合では、14打数1安打という散々な成績だった。
1996年にヤンキースの監督に就任したトーレ監督は、過去11シーズン中、全ての年でチームをプレーオフに進出させており、そのうちの9回はア・リーグ東地区で首位チームとして出場したプレーオフだった。1996年から2000年までの5年間で、トーレ監督率いるヤンキースはワールドシリーズで4度も優勝する強さを見せつけたが、2001年からはワールドシリーズ優勝を経験しておらず、過去5年でリーグ優勝決定戦進出を逃したのは今回で3度目となる。ロン・ギドリー投手コーチとトニー・ペーニャ1塁コーチは「トーレ監督は怪我人が続出したチームを見事にア・リーグ東地区優勝へと導いたのです」と弁護し、ギャリー・シェフィールドや松井秀喜といったオールスター級の選手3人が長期欠場したチームの舵取りをうまく行ったと強調したが、契約をあと1年残すトーレ監督の去就は未定だ。63歳のピネラ氏は現役時代にヤンキースのスター選手として活躍し、1986年からは約3年にわたってヤンキースの監督も務めている。
ニューヨーク・メッツのカルロス・デルガド選手はメジャーリーグ屈指のスラッガーなんだけど、意外なことにキャリアを通じてプレーオフ出場は今年が初めてで、メジャーデビューしてからプレーオフに出場するまで、実に1703試合を要している。念願のプレーオフ出場を果たした事がモチベーションになったのか、主力投手数名を怪我で欠くメッツはデルガド選手ら打撃陣の活躍で無難にリーグ優勝決定戦に駒を進めている。そして、同じニューヨークの町で、プレーオフシーズンになると必ず注目される選手にヤンキースのアレックス・ロドリゲスがいる。高校卒業時から全米の注目の的だったA-ROD(ロドリゲス選手の愛称)は、シアトル・マリナーズでプレーしたのち、テキサス・レンジャーズと10年総額で2億5200万ドルの契約を結ぶ(もちろん、スポーツ史上最高額となる契約です)。2004年にヤンキースにトレードされたA-RODだけど(給料の一部は現在もテキサス側が支払っている)、その年に行われたリーグ優勝決定戦の第3試合で5打数4安打と大活躍して以来、まるで呪われたかのようにポストシーズンで打てなくなってしまった。その年の第4戦以降から現在までのポストシーズン成績が45打数1安打で、打率にすると実に1割8厘!2500万ドル以上の年棒を稼ぐ選手としては、やはり失望する数字だ。2年連続で優勝決定戦進出を逃したヤンキース。戦犯の1人であるロドリゲスの運命はいかに?
写真:来期の去就はいかに?ニューヨーク・ヤンキースのジョー・トーレ監督 (AFP通信より)