携帯キャリア(携帯電話通信会社)や携帯端末メーカーからすれば、ユーザーが携帯端末をどの様に使っているのか?。と言う使用履歴データや個人情報は喉から手が出る程、欲しいものかも知れない。
当ブログのエントリ、密かに携帯から位置情報を送信?と総務省がソフトバンクに行政指導でも書いたのだが、スマホの個人情報をユーザーの了承無く、勝手に送信していると言う事も報じられている。
そんな中、日本では余り報じられていないのだが、米国では「Carrier IQ」(キャリアIQ)と言うスマートフォン(スマホ)のアプリが大きな社会問題となっている。
キャリアIQとは、ユーザーの使用履歴を記憶するアプリケーション(ソフトウェア)の事で、ユーザー情報を集めて分析するキャリアIQと言う会社が提供するサービス。
キャリアIQで集められた使用履歴データや個人情報は、クライアントである携帯キャリアや携帯端末メーカーに提出される。
キャリアIQ問題が公になったのは11月中旬で、トレバー・エッカートと言う人物がキャリアIQの存在を動画で発表した事が発端。
その後、次第に大きく報道された事によって、問題点が指摘される様になったのだが、殆んどのスマホユーザーがインストールされている事実を知らなかった。
つまりキャリアIQは、ユーザーに無断でインストールされてるアプリと言う事なのだが、大きな問題になっている事を受けて、1日には米上院が調査に乗り出し、翌2日にはシカゴとセントルイスでキャリアIQ、HTC、サムスンを相手取る集団訴訟、デラウェアではキャリアIQ、AT&T、スプリント、T-モバイル、HTC、サムスン、モトローラ、アップル等、携帯キャリアや携帯端末メーカーを相手取る集団訴訟が起きている。
キャリアIQ問題で携帯端末メーカーAppleは、キャリアIQを過去に使用していた事を認め、iOSにはインストールされているがデフォルトではオフになっており、今後のアップデートでキャリアIQを排除する方針だと発表した。
携帯キャリアのAT&TやT-Mobileも次々に声明を発表しており、何れもソフト使用は認めるが不正な情報の取得や使用はしていないとコメントしている。
キャリアIQは、アプリの使用状況やそのデータ通信スピードの情報等を収集が目的と言うが、最初にキャリアIQの存在を発見したトレバー・エッカートによると、発着信履歴、位置、キー入力内容等、スマホで行うほぼ全ての情報を記録する事が可能だと言う。
つまり、スマートフォンで様々なサイトにログインしたり買い物をしたりしていれば、そのパスワードやクレジットカードの番号も情報として収集が可能な状態であると言う。
キャリアIQの発表によれば、キー入力内容等はデータを記録しているだけであり、その動き全てを記録している訳では無いと言うのだが、トレバー・エッカートはデモとしてキー入力を記録している様子を発表。
キャリアIQは当初、「プライバシーに関わるデータは保存も送信もしていない」と反論していたが、後に「キーストロークは追跡していない。ウェブ使用履歴、何時、何処で、どの電話番号と通話、テキストを遣り取りしたか等のデータを端末から自社サーバに吸い上げていた。転送は暗号化して1日大体1回行い、電話会社にも提供していた」と認めている。
米国では大問題のキャリアIQなのだが、韓国の東亜日報は3日と4日、高麗大学・情報保護大学院と共に、「キャリアIQ」が国内の携帯電話に設置されているかどうかに付いて調査を行った。
その結果、キャリアIQは設置されていなかったがアプリの目的とは関係なく、個人情報収集の権限を持っているアプリの存在が確認されたと報じている。
ギャラクシーSのアプリ「鏡」は、カメラで自分の顔を映す単純なアプリ。
しかし、である。端末に保存した連絡先や、カレンダーの日程、位置情報、携帯メールやSMSの内容、写真、録音内容等、スマホ内部の40以上の機能に、自由にアクセス出来る様に設計されている事が判明。
メーカー側がその気さえあれば、ユーザーが保存した連絡先を削除したり、位置情報を操作する事が出来て、SMSを覗いたり録音を聞けると言う。
三星電子が、同アプリでスマートフォンのユーザー情報を収集したかは不明であり、同社は「開発者の単なるミスだ」と釈明している。
米国で社会問題となっているキャリアIQなのだが、対岸の火事では無く、日本でも大きな問題となるのは確実な情勢。
今後は携帯キャリア、携帯端末メーカーに対する法的措置、また集団告訴も多く見られる模様であり、今後の動きに注目が集まる状況。では。
【ネッタイムス・東坊京門・作】
当ブログのエントリ、密かに携帯から位置情報を送信?と総務省がソフトバンクに行政指導でも書いたのだが、スマホの個人情報をユーザーの了承無く、勝手に送信していると言う事も報じられている。
そんな中、日本では余り報じられていないのだが、米国では「Carrier IQ」(キャリアIQ)と言うスマートフォン(スマホ)のアプリが大きな社会問題となっている。
キャリアIQとは、ユーザーの使用履歴を記憶するアプリケーション(ソフトウェア)の事で、ユーザー情報を集めて分析するキャリアIQと言う会社が提供するサービス。
キャリアIQで集められた使用履歴データや個人情報は、クライアントである携帯キャリアや携帯端末メーカーに提出される。
キャリアIQ問題が公になったのは11月中旬で、トレバー・エッカートと言う人物がキャリアIQの存在を動画で発表した事が発端。
その後、次第に大きく報道された事によって、問題点が指摘される様になったのだが、殆んどのスマホユーザーがインストールされている事実を知らなかった。
つまりキャリアIQは、ユーザーに無断でインストールされてるアプリと言う事なのだが、大きな問題になっている事を受けて、1日には米上院が調査に乗り出し、翌2日にはシカゴとセントルイスでキャリアIQ、HTC、サムスンを相手取る集団訴訟、デラウェアではキャリアIQ、AT&T、スプリント、T-モバイル、HTC、サムスン、モトローラ、アップル等、携帯キャリアや携帯端末メーカーを相手取る集団訴訟が起きている。
キャリアIQ問題で携帯端末メーカーAppleは、キャリアIQを過去に使用していた事を認め、iOSにはインストールされているがデフォルトではオフになっており、今後のアップデートでキャリアIQを排除する方針だと発表した。
携帯キャリアのAT&TやT-Mobileも次々に声明を発表しており、何れもソフト使用は認めるが不正な情報の取得や使用はしていないとコメントしている。
キャリアIQは、アプリの使用状況やそのデータ通信スピードの情報等を収集が目的と言うが、最初にキャリアIQの存在を発見したトレバー・エッカートによると、発着信履歴、位置、キー入力内容等、スマホで行うほぼ全ての情報を記録する事が可能だと言う。
つまり、スマートフォンで様々なサイトにログインしたり買い物をしたりしていれば、そのパスワードやクレジットカードの番号も情報として収集が可能な状態であると言う。
キャリアIQの発表によれば、キー入力内容等はデータを記録しているだけであり、その動き全てを記録している訳では無いと言うのだが、トレバー・エッカートはデモとしてキー入力を記録している様子を発表。
キャリアIQは当初、「プライバシーに関わるデータは保存も送信もしていない」と反論していたが、後に「キーストロークは追跡していない。ウェブ使用履歴、何時、何処で、どの電話番号と通話、テキストを遣り取りしたか等のデータを端末から自社サーバに吸い上げていた。転送は暗号化して1日大体1回行い、電話会社にも提供していた」と認めている。
米国では大問題のキャリアIQなのだが、韓国の東亜日報は3日と4日、高麗大学・情報保護大学院と共に、「キャリアIQ」が国内の携帯電話に設置されているかどうかに付いて調査を行った。
その結果、キャリアIQは設置されていなかったがアプリの目的とは関係なく、個人情報収集の権限を持っているアプリの存在が確認されたと報じている。
ギャラクシーSのアプリ「鏡」は、カメラで自分の顔を映す単純なアプリ。
しかし、である。端末に保存した連絡先や、カレンダーの日程、位置情報、携帯メールやSMSの内容、写真、録音内容等、スマホ内部の40以上の機能に、自由にアクセス出来る様に設計されている事が判明。
メーカー側がその気さえあれば、ユーザーが保存した連絡先を削除したり、位置情報を操作する事が出来て、SMSを覗いたり録音を聞けると言う。
三星電子が、同アプリでスマートフォンのユーザー情報を収集したかは不明であり、同社は「開発者の単なるミスだ」と釈明している。
米国で社会問題となっているキャリアIQなのだが、対岸の火事では無く、日本でも大きな問題となるのは確実な情勢。
今後は携帯キャリア、携帯端末メーカーに対する法的措置、また集団告訴も多く見られる模様であり、今後の動きに注目が集まる状況。では。
【ネッタイムス・東坊京門・作】