練金術勝手連

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※ 練金術(ねりきんじゅつ)とは『週刊金曜日』練馬読者会的やり方という意味です。

★ 4号機が危ない !!! ★ 再稼働より事故原因解明 !!! ★

2012年05月22日 | これだけは言いたい!
 総理大臣の事故収束宣言はいったいどこの世界の話だったのか?……。

 事故から一年以上経ち、地震活動期のまっただなか、使用済み燃料プールに1500本もの燃料棒をかかえて野ざらし状態のフクイチ4号機。この危機的状態に対する懸念や警鐘が、ネットメディアから雑誌・マスメディアを超え、国内外で広がっている。

○ imagesアーニー・ガンダーゼン氏の緊急警告
「実は事故当初からそうですし、今もなお4号機が最も危険なのです。プール内の燃料は事故の4ヵ月前に炉内から取り出されたばかりのもので、今でも何メガワットもの崩壊熱を発しているシロモノです。重量も膨大で、日本の原発1基が燃やす10~15年分に相当します。そのプールが斜めに傾き、建屋も損傷し、核燃料が野ざらしの状態にあるのです。
 もし大きな地震が起きて、プールが壊れたら、内部の冷却水が流出する事態になります。そしてプールの水は干上がり、2000℃に達した使用済み燃料が燃えかねません。さらに、蒸発した水から水素が発生すれば、大爆発を引き起こしかねないのです。」
 → http://wpb.shueisha.co.jp/2012/03/15/10286/
 → 記者会見(写真クリック)

○ ドイツ公共放送(ZDF) 4号機燃料プールが崩壊すれば日本の終わりを意味する

○ 国連事務総長バン・ギムン宛 福島第一原発4号機使用済み燃料プールの安定確保に関する 緊急要請書


 こうした真っ当な声が、事故原因が解明される前に再稼働を強行しようとする経産省路線 の前に立ちはだかる障壁となっていることは確実だ。
 これをなんとかしないとまずい、と企図したものなのか?経産省は、5月18日“政府・東京電力中長期対策会議運営会議”という名で、わざわざ次のような発表をした。

 「4号機原子炉建屋は、水素爆発により建屋の上部が損傷した状態となっておりますが、再び東北地方太平洋沖地震と同程度の地震(震度6強)が発生しても使用済燃プールを含め原子炉建屋の耐震性が十分であること、建屋は傾いていないことを確認しております。」
 『東京電力(株)福島第一原子力発電所4号機原子炉建屋の健全性について』(PDF)

 はてさて、“自分たちが作った政府をまったく信じられないという自己矛盾”に陥った私たちは、これをどう考え、どう行動すればよいのか…?
 東京新聞の連載コラムには、ひとつのヒントがあった。

○東京新聞記事「ふくしま作業員日誌」2012/06/17付
 大丈夫と言われても  ◇32歳男性◇

 何日かぶりに免震重要棟前の休憩所に行ったら、いたるところに4号機は大丈夫だと書かれた東京電力からのお知らせが貼ってあった。壁とか通路の行き止まりとか、目につくところに。勤務先に戻ると、同じ内容の紙を配られた。
 「4号機原子炉建屋は傾いておらず、使用済み核燃料プールを含め地震で壊れることはありません」と書かれ、震度6強でも大丈夫だと図解されていた。ネットやツイッターで原子炉建屋が傾いているとか、燃料プールが危ないとか騒がれていたけど、海外でも問題になっているみたいだから、それで今アピールしているのかな。
 大丈夫と言われても信頼できない。これまでいろいろ隠されてきたから。都合のいいことしか発表されないという思いもある。
 床からプールの水面までの距離を測って傾きを確かめたというけど、正確なのか。底部を補強しても、地震や津波でプールに亀裂が入って冷却水が漏れ、核燃料がむき出しになったら、もう人は近づけない。次に大地震や津波が来たら、おれは逃げる。(聞き手・片山夏子)


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