
朝の7時ごろ、ハトのくぐもった鳴き声で目が覚めた。朝のお食事かな。巣が見える部屋に移動して、親鳥がミモザの木から旋回してくるのを待つ。
部屋の窓から巣までは3メートル。伏せ体勢のヒナの姿は捉えることが難しいのだ。親鳥がヒナに餌を与えると、ヒナが首を長く伸ばす。そうして忙しなく親鳥のクチバシをつつく動作を繰り返すので、離れた所からでも見えるようになる。
ところが、巣に到着した親鳥が給餌行動をとらずにUターンして巣から出て来た。いつもと違うルートで、鳴きながら塀に飛ぶ。と、そこにはひとまわり大きなハトが一羽。
お父さんかな?
その大きなハトに向かって餌をねだる母鳥?なんだかおかしいので、(ニンゲンの)父が巣を直接見に行った。巣を覗き込んだ父が窓越しに大きくバッテンをする。
ヒナ鳥がいない…え?もう巣立った?
昨日の午後3時には巣の中で餌をもらっていたのに?
今朝から何度もハトが鳴く。親鳥がヒナを探しているように思えてならない。
巣は荒らされていないから巣立っていったのだろうけど…あっけないなあ。
ちょっと一声掛けてくれたっていいのに。まあ、ニンゲンの思わくなんざ知ったこっちゃないだろうけれど。
庭ではシランの花が咲いていた。