社長ノート

社長が見たこと、聞いたこと、考えたこと、読んだこと、

建設通信新聞 適正工期

2019-12-03 09:14:00 | 日記

民間6割、公共3割「短い」/群馬建協が適正工期調査

【フレックス拡大運用提言】
 群馬県建設業協会(青柳剛会長)は、改正建設業法のうち、著しく短い工期での請負契約を禁止する規定の施行(2020年10月1日)を前に、現在大きな焦点となっている「適正工期」に関するアンケート結果をまとめた。公共工事では約3割、民間工事では約6割が、工期が「かなり短い・やや短い」と感じていた。群馬建協は意見の総括として、フレックス工期の運用拡大、柔軟な工期延期、人手不足や高齢化など業界の現状を踏まえた工期設定、民間工事での適正な工期設定を提言している。 =1面参照
 アンケートは10月17日から24日にかけて、会員276社を対象に実施し、222社から回答を得た(回答率80.4%)。青柳会長が全国建設業協会を代表し、委員として出席した国土交通省の中央建設業審議会「工期に関する基準の作成に関するワーキンググループ」に資料を提出した。
 調査結果によると、公共工事で使用する歩掛かりの標準工期については、「かなり短い」「やや短い」が合計30%で、「特別な問題がなければ十分」「ほとんど問題がない」は合わせて70%だった。公共工事の標準工期に対しては、大きな不満はないとみている。
 一方、民間発注工事は「かなり短い」「やや短い」が計62%となり、工期を短いと感じる割合が大幅に増えた。
 工期が短い理由で最も多かったのは、「発注時点で完成期日が決められていた」という硬直的な制約で、特に民間工事での該当が多くなっている。施工着手後の支障物の発覚などで、工期に直接影響する現場条件が変わったにもかかわらず、当初の工期が変更されなかったケースなどが報告されている。
 短い工期をなくすための自由意見には、フレックス工期の運用拡大や年度に縛られない繰り越し制度の活用、発注者によるしっかりとした現状把握、支障物や未買収地がある段階での“見切り発注”の取りやめ、資材や二次製品の納入遅れに伴う工期延長の容認などが上がった。青柳会長は「フレックス工期の拡大などで、現場運営に幅を持たせることが必要」と指摘している。