社長ノート

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産経抄 産経新聞

2016-02-28 04:28:01 | 日記

 野党第一党と第三党の合流という政治のダイナミズムが発揮される局面なのに、どうにも盛り上がらない。それもそのはず、20、21両日実施の産経新聞社とFNNの合同世論調査では、民主党と維新の党合流に「期待しない」との声が63・1%にも上っていた。
 「落ち目の三度笠(さんどがさ)の二つが一緒になっても倍にはならない」。社民党の又市征治幹事長は20日の党大会でこう断言した。三度笠とは江戸時代に飛脚らが用いた菅笠(すげがさ)の一種で、やがて縄張りを失ったやくざ者らがこれをかぶってさまよい歩く姿を「落ち目の三度笠」と呼ぶようになったようだ。
 所属議員が衆院2人、参院3人で存続の危機にある社民党から「落ち目」うんぬん言われたくはないだろうが、確かに民主、維新両党が一緒になっても清新さは感じない。何せ維新の衆院議員21人の中には、松野頼久代表をはじめ元民主党議員が10人もいるのだから。
 「元のさやに収まる」。公明党の山口那津男代表はこう表現した。仲たがいしていったん別れた同士が元の関係に戻るのは勝手だが、ことは色恋沙汰の話ではない。多額の政党交付金を受ける公党には責任がある。政策・理念の不一致にどう折り合いを付けたのか、きちんと説明すべきだろう。
 同時に、今後一体感を持って団結していくためのビジョンも知りたい。「バラバラで何が悪い。違いが一つにまとまったとき、すごく大きな力になる」。民主党の岡田克也代表は政権交代間近の平成21年5月、こう強調していたが、民主党は結局一つになれずに分裂した。
 運気を変える上でも気になるのが新党名だ。ただ世間は冷ややかで、インターネット上では七転八倒をもじった「七転八党」というアイデアが話題となっていた。