社長ノート

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産経新聞 産経抄

2014-09-18 01:33:37 | 日記
   昭和の男を見つめ続けた山口洋子さん

 山口洋子さんは、自身が経営する喫茶店で待っていた。そこへ電話が入り受話器を取ると、取材陣は何本ものマイクを突きつけた。当時の報道写真から、山口さんの昭和60年上半期の直木賞受賞が、大きな話題を呼んでいたことがわかる。
 なにしろ、経歴がユニークだった。銀座の高級クラブ「姫」のママにして、「よこはま・たそがれ」などのヒット曲で知られる作詞家でもあった。「長ったらしい肩書が、作家の2文字になったのが、ありがたかった」と後に語っている。
 おそらく、誰よりも小説の材料に恵まれていた作家だろう。19歳で銀座にクラブを開いたのは、病身の養母を抱えて、食べていくためだった。その前に一時女優として映画に出ていたから、芸能界にも通じている。
 「姫」には、毎日のように、映画スターや野球選手、作家が訪れていた。数百人を超えるホステスの、愛憎のドラマも間近で見てきた。自身の恋愛にも、手抜きはない。直木賞受賞と同じ年に、大ファンの阪神優勝の美酒にも酔いしれた。誰もがうらやむような、華やかな人生である。
 大病に襲われたのは、それからわずか2年後、49歳の時だった。長いリハビリ生活の始まりでもあった。人に任せていた「姫」の経営も傾き、巨額の借金も負った。まさに、小説より奇なる77年の生涯を終えた山口さんには、かつて「野球記者」という、もうひとつの肩書があった。
 グラウンドに足しげく通って、「愛すべき昭和の男たち」を追ったものだ。孫の世代の選手たちの活躍をスタンドの陰からじっと見つめるのが、老後の夢だったという。しかし、ひいきにしていたダルビッシュ有、黒田博樹、田中将大の3投手の姿が、日本で見られなくなって久しい。

12日の意見交換会記事

2014-09-18 01:27:32 | 日記
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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/09/11
【群馬】関東地整、県県土整備部、群建協が意見交換会

国土交通省関東地方整備局、県県土整備部、群馬県建設業協会は10日、前橋市内の群馬県市町村会館で意見交換会を開催した。受発注者双方が抱える課題を改善するため毎年行っているもので、協会側からは「担い手対策の総合的推進」と「豪雪対策の強化」に向けて、公共事業関係予算の確保や発注量の長期安定化などを求める意見が出されたほか、協会が独自に取り組む事業の広域化の後押しを要請した。
関東地方整備局の越智繁雄局長や県県土整備部の古橋勉部長、群馬県建設業協会の青柳剛会長をはじめとする国、県、協会の幹部が一堂に会した。冒頭、越智局長は「人や機材への投資を計画的にできるようにし、先を見通せる予算を来年度に確保することが大事。社会資本整備は人の命を守ることが基本。2月には豪雪があり、地域建設業が果たした役割は大きい。しっかりと地域で活動していくことが国づくりの基本になる」とあいさつした。
古橋部長は「9月補正予算案で県土整備部は44・8億円を考えている。できるだけ早く議決していただき、執行していきたい。発注の平準化、適正工期の確保、完成工期の平準化を考え、発注計画を発表し、設計単価についても適時改訂を行い、県内建設業の経営に資する取り組みを引き続き進めていく」と述べた。青柳会長は「県内の建設業界には前向きの風と逆向きの風が同時に吹き荒れている。前向きの風は一定量の事業量確保、設計労務単価の再引き上げ。逆向きの風は人材の動きが止まりだした状況での人材確保と現場で使う資材価格の変動、資機材の確保などが挙げられる」と話した。
意見交換では協会側が、担い手対策の総合的推進の具体策として◇公共事業関係予算の確保、発注量の長期安定化◇発注時期の平準化、早期化◇設計労務単価の再々引き上げ◇建設現場の収益性阻害要因解消の徹底◇土曜閉場(週休2日)が可能となる工期設定-の5項目、豪雪対策の強化としては◇建設業本業の安定◇除雪トラック、ロータリー除雪車などの配備見直し、オペレーター養成◇交通規制による除雪の効率化、一般建設機械などの合法的な投入による除雪機能の増強-の3項目をそれぞれ要望した。関東地方整備局は、土曜閉場が可能となる工期設定について「標準歩掛における必要作業日数に雨天休日などを勘案し、適切に工期設定している。余裕期間を設定した工事の発注方法を採用するなどの対応を行っており、本年度は受発注者間で工程管理情報を共有する試行工事を実施する」、除雪時の一般建機活用については「除雪専用機械以外の機械やナンバーのない車両の活用方法などを検討しているところ」と応じた。除雪機配備については県も「本年度に19台を買う予定で、どのように再配備を行うか考えていく」と示した。
フリー討議の場では、協会側が「建設生産システムの効率化」について取り上げた。協会が独自に行っている女性による環境すみずみパトロールやソーシャルメディアの活用といった取り組みについて、青柳会長は「群馬県建設業協会が独自でやっていても仕方がない。行政の後押しをいただき、これらの事業の広域化ができないか。『群馬でこんなことをやっている』と関東地方整備局の方々に言ってもらえれば」と後押しを要請するとともに、予定価格の上限拘束について「ラインではなく、帯でもいいのではないか。このくらい思い切ったことを考えないと、大きく単価が変わってきたときに付いて来られなくなってしまう」と弾力的な設定が可能か投げかけた。関東地方整備局は予定価格の上限拘束について「難しいところもあるが、意見があったことは本省に伝えていく」と引き取った。