精神世界と心理学・読書の旅

精神世界と心理学を中心とした読書ノート

ミャンマーの瞑想―ウィパッサナー観法(マハーシ長老)

2010-04-27 08:38:26 | 瞑想
◆『ミャンマーの瞑想―ウィパッサナー観法』(国際語学社)

ヴィパッサナー瞑想は、ブッダ以来続けられた原始仏教の瞑想システムで、その技法は完 成しきったものと言われる。ヴィパッサナーとは、あらゆる現象をありのままに観るという意味である。細かいテクニックや強調点の違いから、いくつかの流派があるが、著者であるミャンマーのマハーシ長老は、ヴィパッサナー瞑想を学ぶのに初心者に最適といわれるマハーシ・システムを世界中に広めた。本書は、このマハーシ・システムへの格好の入門書である。

しかし、入門書であると同時にマハーシ長老自身の体験に基づいて非常に高度なレベルま でも見通せるような構成になっており、ヴィパッサナー瞑想の修行書として貴重である。

ところで、『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』でエックハルト・トールは、「大いなる存在」につながる入口を4つ挙げている。

1)インナーボディのエネルギー(気)を感じること。
2)強烈に「いまに在る」こと。
3)思考を止めること。
4)すべてをあるがままに受け入れること。 

トール自身もこの4つを実践するための方法をあげてはいるが、しかし、これはなかなか 難しいことだ。どうすれば寸分のすきもない今に在ることができるか、思考を止めることが できるのか、具体的なとっかかりがないと途方にくれてしまう。  

上の4つのうちの2)3)4)については、ヴィパッサナー瞑想が初心者にも非常に入り やすいとっかかりを提示していると思う。この瞑想法は、日本でも急速に広がりはじめている。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。