精神世界と心理学・読書の旅

精神世界と心理学を中心とした読書ノート

『呼吸による気づきの教え―パーリ原典「アーナーパーナサティ・スッタ」詳解』

2008-09-15 15:59:12 | 瞑想
呼吸による気づきの教え―パーリ原典「アーナーパーナサティ・スッタ」詳解

パーリ経典・中部に収められている「呼吸による気づきの教え」の解説書。精神分析や心理学、量子力学などの知識とも比較しながら解説することで、ブッダの教えの可能性を現代に甦らせたいとの意図があるという。随所に、心理療法的な視点も織り交ぜながら解説る。

テーラヴァーダ仏教やヴィパッサナー瞑想への入門書が少ないなか、この本は、テーラヴァーダ仏教の初歩的な解説にもなっていて、参考になる。ただ、随所に精神分析や心理療法の知見を参照しながらの論述は、どこまでがテーラヴァーダ仏教の伝統的な教えで、どこからが著者の見解かが、判断しにくいところもあった。テーラヴァーダ仏教やヴィパッサナー瞑想の正統的な考え方を学びたいのなら、不満が残るかもしれない。

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