7年前の10月、
じいちゃんを託した老人施設の玄関に入り込み
追い払われていた僕を、
かあちゃんは即座に
かあちゃんの寿命と
僕の寿命を計算し
大丈夫だ、僕より早く死ぬことはない
ちゃんと僕を見送れると判断。
そして家に連れ帰ってくれた。
そのご縁で音楽教室の看板猫を務めることに。
かあちゃんは僕と生活をはじめてから
事あるごとに、
近くに住む娘や、
結構、しつこく生きそうなとうちゃんに
なにかあったら、ジジィをよろしくと
お願いしていた。
僕が来てからかあちゃんは、3回入院している。
2年前の入院は寒い時期で、
期間もまあ長かったので僕はとっても寂しかった。
でもかあちゃんがいつもお願いしていてくれた甲斐あって
周りのみんなが僕をフォローしてくれた。
あ あかん
かあちゃんは語りだすと長くなる傾向に。
この度
かあちゃんに胃がんが見つかった。
それをお知らせするために
かあちゃんは直接語るのもなんだから
僕に語らせているのだにゃ。
胃がんといっても
2年前の子宮癌と同じく
早期発見で、切り取ったらそれで大丈夫。
かあちゃんはそう考えているニャ。
これから
市内の大きな病院で
精密検査をしてどうするかを決めるにゃ。
6月は11日に教室の一大イベントを控え
それが済んだら
なんだかやとこなさなくてはいけないことができる。
これを機会に
かあちゃんは仕事を少し減らそうかと考えている。
好きで42年続けてこられた
僕が看板猫をしているこの教室は
そのまま継続するにゃ。
でないと僕かまってもらえなくなるから。
教室の運営はあと5年計画で
娘にお願いできることは移行するけど
引退の気持ちはなさそうにゃ。
ただ、加齢で
運転も少々危なっかしくなってきた（娘が言うには）
かあちゃんは、車で出かける仕事はやめようと。
そんな感じの近況報告。
これ とうちゃんにはまだ知らせてないようだにゃ。
とうちゃんは余計な心配をして
周りに心配をかけるような性格だから。
一気に 手術が決まったら知らせようかと。
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