少女たちに魅せられて

主にプリキュアとラブライブの感想や考察を挙げていきます

スクスタ20章感想と考察

2020-11-03 19:38:42 | 虹学感想

突如スクールアイドル部なるものが現れ
同好会のメンバーを引き抜いていきました
大変な事態です
(といいつつ推しが無事なので安心している人)


部にあって同好会に無いものは何か
そんな問いが挙げられていました
私はそれはなりたいものを見つけるプロセス
さらにはその独自性だと思います


部には具体的なゴールがあります
歌もダンスもスキルアップさせ
最後にはセンターになること
同じように同好会も一人一人が
No.1スクールアイドルを目指してはいます
しかしそれは大会等で賞をとることを
意味しているのではありません
むしろどんなスクールアイドルを目指すのか
それを探ることも含めて活動なのです


部にお行きになられたかりんさんと愛さん
そして最後にはしずくさん
この3人の共通点としては
外の世界を知っていることにあると思います
しずくさんは演劇部にも所属してますし
かりんさんは読者モデルです
また愛さんもよく他部活の助っ人に行っています
これらの活動には多かれ少なかれ競争が伴います
つまり優劣の差がつくのです


もしスクールアイドルにも
それらの競争を持ち込むなら
目指すべきは最短距離での成長です
目標は具体的でわかりやすいものに決め
そこに向かってスキルアップすること
しかしそれは本当に同好会が目指した
スクールアイドルでしょうか


アニメの方ですが4話で愛さんは言いました

「正解が一つならわかりやすいよね
 スポーツにはルールがある
 でも愛さんたちの目指すスクールアイドル
 にはそういうのはなくて、自分一人
 愛さんだけでどんなスクールアイドル
 がやれるのかな
 愛さんの正解ってなんなのかな」

自分の道は自分で決める
そういうものに惹かれて
彼女はスクールアイドルになったはずです
彼女はこれまで他の部活には
決して所属しなかったのにも関わらず…


スクールアイドル部の活動は
大会等勝つために努力する
他の部活と変わらないのです
それが悪いというのではありません
ですが彼女たちが追い求めてきた
スクールアイドル像はそれではないはずです


ゲリラライブの際、かすみんは
ステージでこう言いました

「歌も、ダンスも…部のほうが上かもしれないけど、かすみんはまだまだかもしれないけど、それでも、みんなが応援してくれる限り、かすみん負けてないんです!だってかすみんのライブは、かすみんしかできないもん!」

客観的な評価では確かにランジュには敵いません
でも、かすみんを求めるファンの心を
満たせるのは(私も含め)かすみんだけなのです
どんなに優れたスクールアイドルでも
彼女の代わりにファンの心はつかめません
それが同好会にしかないもの
すなわち独自性であると思います 


愛さんが言うように正解が一つなら
わかりやすいでしょう
それが楽であるとは限りませんが
少なくとも道を誤っていないかという
不安に駆られることはありません
逆に同好会の活動は常に
これらの不安と隣り合わせなのです
しかもその苦悩が周りに評価されることは
あまりない


それでも私は同好会が必要だと思います
勝者敗者という形でしか他人を認められない
世界なら、それはあまりにも寂しい
他の人に勝つためにと考える前に
まずは自分のやりたいを追求する
評価されるのかも何が残るのかもわからない
それでも自分のなりたい
スクールアイドルに向かっていく
それが同好会の素晴らしさです

「だったら、ラブライブなんてでなくていい!」
(アニメ3話)

この言葉が否定的な意味にならないのも
同好会らしさだと思います
彼女たちが求めてきたのは
見える形の結果ではありません
そしてそれが私たちを惹きつけるのです
なぜ彼女たちはスクールアイドルになったのか
そこに向き合ったとき再び同好会は
輝きを放つはずです