まずは、この記事を読んでください。
不貞の妻を殴るのはやむを得ないという弁護士の解説 女性差別感が満載ではないか 不倫暴行死裁判員裁判判決
これで“司法は常に女性優遇で…”と言えますか?
よく、ネットで、女叩きやセクシスト、女性専用車両反対派の人達が、
「司法は女性を優遇する、男には重刑ばかりを科す!男性差別だ!」と書き込んでいますが…
実はそれは死刑廃止派にもそういう発言をしてしまう人たちがいるんです(※性別関係なくいる。)
死刑廃止派というのは、本来“世の中の全ての差別を許さない”と言っている人達で、
左傾やリベラルが比較的多いのですが…
なんで、その死刑廃止派に『女叩き』みたいな発言をする人たちが多数発生しているのかというと…
結局、死刑囚が男ばっかりだからなんです(確定死刑囚の99%以上男性)
死刑廃止派にとって、社会で最も救わなければいけない社会最弱者=男性死刑囚なのです。
私はそれを、死刑廃止派の男性人権団体化と呼んでるのですが…
なので、男性被告が女性を殺したりして重刑をくらうと、
死刑廃止派まで、以下のような発言を平然としてしまうんです。
・「女が要因を作った!」←“その女性被害者は、男性被告から、殴られたり殺されても仕方ないと聞こえるような発言”
・「被告が女だったら、死刑をくらってなかった!」←“男性差別だ!女性優遇だ!と聞こえるかのような発言”
・「性犯罪は冤罪が多い!」←根拠がない。そんなデータ存在しない。
死刑廃止派の中には、
はっきりと著書の中に「性犯罪は冤罪が多い」と思わせる文章を書いてしまった人までいます。
しかし「性犯罪のみとりわけ冤罪が多い」と立証するデータはこの世に存在していません。
死刑廃止派が、男性獄中者たちを庇いたいあまりに、
他の社会的弱者(女性)を無自覚に、間接的に差別してしまっているのです。
(男性獄中者を救うことで頭がいっぱいで、まったく、女性の人権問題への配慮ができてないということ。)
その死刑廃止派らに女性差別の意図はなくとも、
「司法は女を優遇する」という女叩き文章をネットに書き込みまり、
炎上を誘導したり、若い世代を洗脳したりするセクシストらがいるというのは知って欲しい。
「被告が女性だったら、死刑判決をもらってなかったかもしれない」
死刑廃止派が、“そう思ったから”と、それを世間に向かって言っていいのかどうか…考えるべき。
本当に、世の全ての差別が許せないというのであれば。
このブログ管理人の私は、当然、死刑廃止派なのですが
こういう死刑廃止派の人達の“性差別問題やジェンダー問題に疎い”という酷い欠点…どうにかしてほしい。
もしも男性被告が女性を殺したりして重刑をくらったら、
それは「男性差別!」というより、“シャバが、社会が男尊女卑だから”という前提があるからです。
(日本のジェンダーギャップは111位からさらに下降し、現在114位。)
実際、日本が男尊女卑社会なのだから、司法の場で社会的背景も配慮に入れるのが普通でしょう。
男のほうが筋力が強い、男の方が発言権が強い、など。(筋力については性差ですが)
なので、司法の世界で男性が重刑食らったら、
「そもそも、うちの国って、どういう社会だったか?
ジェンダーはどうだったか?それが人間関係にどう影響を与えるか?」
これも考えるべき。
それが、死刑廃止派と語ってると、全然そういうジェンダーへの配慮が無いと感じる。
「男の被告が重刑(死刑)くらったから、男性差別だ!女だったら減刑されてたはずだ!」
それは、女性専用車両反対派(セクシスト)と同じ発想でしょう。
なんで専用車両があるのかって、全然考えない=
ジェンダーギャップの順位の低さや、性暴力に潜む男尊女卑思想のことも考えない
“女性差別はシャバで全然無い、性暴力はたいした問題ではない”という発想で語ってる。
冒頭で紹介した不倫妻殺しは、
司法が、社会のジェンダーや男尊女卑事情やらを全然考慮せず判決を出してしまったか、
もしくは、司法の場もシャバに染まって男尊女卑になってしまったか、だよね。
死刑廃止派のことに話を戻しますが…
死刑廃止派って、獄中者救うことばかりで頭いっぱいで、ジェンダーのことがちゃらんぽらんな人が多い。
これが、死刑囚が女ばっかりだったら確実に違ったと思う。
というか、どうして死刑囚が男ばっかりか、
というところからも考えていかないといけないんだけど、死刑廃止派がそれをやる気がない。
「それは関係ない、くだらん」って感じみたいだし。
だったら都合がいいときだけ(男の被告を庇うときだけ)、「被告が女だったら減刑されてた!」などと、
性やジェンダーの話を出してくるべきではない。
もしくは、死刑廃止派は、普段からジェンダーや性差別の話も積極的にやるべき。
ちなみに、死刑廃止イベントや死刑廃止活動家たちが出している会報で、
女性差別問題、性暴力問題、ジェンダー問題を扱っているのを見たのは、ほとんどない…
性暴力問題だったら、かなり昔の会報『ねっとわあく死刑廃止』に載ってましたが、
私が見た女性の人権に関する特集は、それ1度きりです。
1名の強姦殺人で死刑になった服部純也という刑死囚がいたのだし、もっと性暴力について死刑廃止派は考えてもいいのではないか。
死刑囚が男ばかりだからと、
死刑廃止派がジェンダー問題から逃げまくるという、しょうもない傾向…改善したほうがいい。
死刑廃止派(活動家)って、一応、人権派なんですよねえ…?
以下、資料コピペ(記事の権利はリンク先に帰属します)
不貞の妻を殴るのはやむを得ないという弁護士の解説 女性差別感が満載ではないか 不倫暴行死裁判員裁判判決
猪野 亨
2017年11月23日 18:03
先般、当ブログでも紹介した不倫暴行死に対する執行猶予判決事件ですが、この判決はやはりどうにも解せない判決でした。
「裁判員裁判の怪 不倫した妻を殴ることは理解できる?」
こちらでも転載して紹介して頂きました。
「裁判員制度はいらないインコのウェブ大運動」
そこではこのようなご指摘も受けました。
「どうも「女性差別の匂いがする判決」なんだよね。不倫も浮気も法律では「不貞行為」。
夫(男)が他の女と情を通じたって? 男が浮気するのは仕方ない、よくある話だ。
妻(女)が他の男と情を通じたって? 不倫するような女はけしからん。夫をこけにしたんだから殴られて当然。
そんな意識が根底にないか?」
するどい指摘です。私もなるほどと思いました。
それに比べ、次の弁護士ドットコムの記事は小野智彦弁護士の解説ですが、首をかしげたくなります。
「死なせても執行猶予、どんなとき? 傷害致死事件の判決で「激しい怒り、理解できる」」(弁護士ドットコム)
「配偶者が不倫し、それが発覚した場合、激怒するのは責められるものではありません。怒りを通り越して手が出るというのも、褒められたものではありませんが、ある程度やむをえないものだと思います。
その意味では、殴られても仕方ない面があると認定したのかもしれません。殴る蹴るには理由があって、その発端が被害者にあるケースも多々あります。」
殴られても仕方ないのだそうです。情状面でという意味合いで用いられているというこは承知の上で、敢えて言いますが、ちょっとおかしくありませんか、と声を大にして言いたい。
まさに私が意訳したように、「不倫に対して殴ってしまったのはよくなかったけれど、不倫したやつがわるいんだしね、結果として死んでしまったのは残念だったけれど、まっ、死ぬとは思っていなかったんだから仕方ないよね」そのものではないですか。
どんな場面であろうと、無抵抗の相手を殴っているわけです。挑発されたとか、相手が先に手を出したとかいうものではありません。
無抵抗であるというだけでなく、不貞が発覚という立場の置かれ、抵抗できないという状況に置かれ、まさに文字通りの無抵抗の相手に暴力を振るうということの是非なのです。
また不貞行為で暴力がやむを得ないというのであれば、逆に妻が不貞に至ったことがやむを得なかったのかどうかも審理しなければアンバランスです。
カッとなって暴力を振るう人間って普段から同様の行動を取っていると思うんだよね
小野弁護士の見解は、被害者側の事情というとき、それを全く抽象化してしまい、暴力行為を「正当化」している点で大いに問題なのです。
この事件において妻が不貞をしたというだけの事情で暴力行為において情状として量刑を考慮したとすれば、それは批判の対象でしかなく、情状であろうと擁護するという発想がおかしいと言わざるを得ません。