デパスなる内服薬がある。ベンズ
3.幅広い効能・効果
デパス(エチゾラム)には、次のような効能・効果が承認されています。
“
●神経症における不安・緊張・抑うつ・神経衰弱症状・睡眠障害
●うつ病における不安・緊張・睡眠障害
●心身症(高血圧症, 胃・十二指腸潰瘍)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害
●統合失調症における睡眠障害
●下記疾患における不安・緊張・抑うつおよび筋緊張
頸椎症, 腰痛症, 筋収縮性頭痛
”
十二指腸潰瘍にも効果を有する、とは、もう何でもありです(笑)
この「守備範囲の広さ」が、「とりあえずデパス」という診断方法を、内科医中心に確立させていった(以下略)
薬価基準収載年月 1984年3月
販売開始年月 1984年3月
貯法・使用期限等
貯法 遮光保存,室温保存
使用期限 外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること
基準名
日本薬局方 エチゾラム錠
規制区分
**向精神薬
処方箋医薬品注) 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
有効成分(1錠中) 日局エチゾラム 1mg
添加物 乳糖水和物,セルロース,トウモロコシデンプン,タルク,白糖,マクロゴール6000,酸化チタン,ヒプロメロース,カルナウバロウ
性状
性状・剤形 白色・フィルムコーティング錠
外形
規格:直径(mm) 6.5
規格:厚さ(mm) 3.1
規格:重量(mg) 112.0
識別コード Y-DP1
販売名 デパス細粒1%
販売名コード
1179025C1054
承認・許可番号
承認番号 21400AMZ00084
商標名 DEPAS FINE GRANULES 1%
薬価基準収載年月 2002年7月
販売開始年月 1984年3月
貯法・使用期限等
貯法 遮光保存,室温保存
使用期限 外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること
基準名
日本薬局方 エチゾラム細粒
規制区分
**向精神薬
処方箋医薬品注) 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
有効成分(1g中) 日局エチゾラム 10mg
添加物 乳糖水和物,トウモロコシデンプン,ヒドロキシプロピルセルロース
性状
性状・剤形 白色・細粒剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
急性狭隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により,症状を悪化させるおそれがある.〕
2.
重症筋無力症の患者〔筋弛緩作用により,症状を悪化させるおそれがある.〕
効能又は効果
●神経症における不安・緊張・抑うつ・神経衰弱症状・睡眠障害
●うつ病における不安・緊張・睡眠障害
●心身症(高血圧症,胃・十二指腸潰瘍)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害
●統合失調症における睡眠障害
●下記疾患における不安・緊張・抑うつおよび筋緊張
頸椎症,腰痛症,筋収縮性頭痛
用法及び用量
神経症,うつ病の場合 通常,成人にはエチゾラムとして1日3mgを3回に分けて経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減するが,高齢者には,エチゾラムとして1日1.5mgまでとする.
心身症,頸椎症,腰痛症,筋収縮性頭痛の場合 通常,成人にはエチゾラムとして1日1.5mgを3回に分けて経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減するが,高齢者には,エチゾラムとして1日1.5mgまでとする.
睡眠障害に用いる場合 通常,成人にはエチゾラムとして1日1~3mgを就寝前に1回経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減するが,高齢者には,エチゾラムとして1日1.5mgまでとする.
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
心障害のある患者〔血圧低下があらわれるおそれがあり,心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある.〕
2.
肝障害,腎障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある.〕
3.
脳に器質的障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある.〕
4.
小児(「小児等への投与」の項参照)
5.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.
衰弱患者〔作用が強くあらわれるおそれがある.〕
7.
中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者〔呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合,炭酸ガスナルコーシスを起こすことがある.〕
重要な基本的注意
眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること.
相互作用
○相互作用の概略
本剤は,肝代謝酵素CYP2C9及びCYP3A4で代謝される.
○併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体,バルビツール酸誘導体等) 眠気,血圧低下,運動失調,意識障害などを起こすおそれがある. 中枢神経抑制剤との併用で相加的な増強作用が考えられる.
MAO阻害剤 過鎮静,昏睡,痙攣発作,興奮などを起こすおそれがある. MAO阻害剤が本剤の肝での代謝を抑制し,半減期を延長し,血中濃度を上昇させるため作用が増強されることが考えられる.
フルボキサミンマレイン酸塩 本剤の血中濃度を上昇させることがあるので,本剤の用量を減量するなど,注意して投与する. フルボキサミンマレイン酸塩が本剤の肝での代謝を阻害し,血中濃度を上昇させるため本剤の作用が増強されることがある.
アルコール(飲酒) 精神機能,知覚・運動機能の低下を起こすおそれがある. エタノールと本剤は相加的な中枢抑制作用を示すことが考えられる.
副作用
副作用等発現状況の概要
総症例数12,328例中866例(7.02%)1,133件の副作用が報告されている.主な副作用は眠気444件(3.60%),ふらつき241件(1.95%),けん怠感77件(0.62%),脱力感46件(0.37%)等であった.(再審査終了時)
重大な副作用
1.
依存性(頻度不明) 薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,慎重に投与すること.また,投与量の急激な減少ないし投与の中止により,痙攣発作,せん妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想等の離脱症状があらわれることがあるので,投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと.
2.
呼吸抑制,炭酸ガスナルコーシス(いずれも頻度不明) 呼吸抑制があらわれることがある.また,呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合,炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので,このような場合には気道を確保し,換気をはかるなど適切な処置を行うこと.
3.
悪性症候群(頻度不明) 本剤の投与,又は抗精神病薬等との併用,あるいは本剤の急激な減量・中止により悪性症候群があらわれることがある.発熱,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗,白血球の増加,血清CK(CPK)の上昇等があらわれた場合には,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.また,本症候群発症時にはミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある.
4.
横紋筋融解症(頻度不明) 筋肉痛,脱力感,血清CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
5.
間質性肺炎(頻度不明) 間質性肺炎があらわれることがあるので,発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
6.
肝機能障害,黄疸(いずれも頻度不明) 肝機能障害(AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,LDH,Al-P,ビリルビン上昇等),黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
その他の副作用
1.
精神神経系 (0.1~5%未満) 眠気,ふらつき,めまい,歩行失調,頭痛・頭重,言語障害
2.
精神神経系 (0.1%未満) 不眠,酩酊感,興奮,焦燥,振戦,眼症状(霧視,調節障害)
3.
精神神経系 (頻度不明) 健忘,刺激興奮注1),錯乱注1)
4.
呼吸器 (0.1%未満) 呼吸困難感
5.
循環器 (0.1%未満) 動悸,立ちくらみ
6.
消化器 (0.1~5%未満) 口渇,悪心・嘔気
7.
消化器 (0.1%未満) 食欲不振,胃・腹部不快感,嘔吐,腹痛,便秘,下痢
8.
過敏症注2) (0.1~5%未満) 発疹
9.
過敏症注2) (0.1%未満) 蕁麻疹,そう痒感
10.
過敏症注2) (頻度不明) 紅斑
11.
骨格筋 (0.1~5%未満) けん怠感,脱力感
12.
骨格筋 (0.1%未満) 易疲労感,筋弛緩等の筋緊張低下症状
13.
その他 (0.1%未満) 発汗,排尿障害,浮腫,鼻閉
14.
その他 (頻度不明) 乳汁分泌,女性化乳房,高プロラクチン血症,眼瞼痙攣注3)
その他の副作用の注意
注1)統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮,錯乱等があらわれることがある.
注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること.
注3)本剤の投与中は観察を十分に行い,瞬目過多,羞明感,眼乾燥感等の眼症状が認められた場合には適切な処置を行うこと.
高齢者への投与
高齢者では,運動失調等の副作用が発現しやすいので,少量から投与を開始するなど慎重に投与すること.
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦(3カ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔動物実験により催奇形作用が報告されており,また,妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある.〕
2.
妊娠後期の婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難,嘔吐,活動低下,筋緊張低下,過緊張,嗜眠,傾眠,呼吸抑制・無呼吸,チアノーゼ,易刺激性,神経過敏,振戦,低体温,頻脈等を起こすことが報告されている.なお,これらの症状は,離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある.また,ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている.なお,妊娠後期に本剤を連用していた患者から出生した新生児に血清CK(CPK)上昇があらわれることがある.〕
3.
分娩前に連用した場合,出産後新生児に離脱症状があらわれることが,ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている.
4.
授乳婦への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること.〔ヒト母乳中へ移行し,新生児に体重増加不良があらわれることがある.また,他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で嗜眠,体重減少等を起こすことが報告されており,また黄疸を増強する可能性がある.〕
小児等への投与
小児に対する安全性は確立していない.(使用経験が少ない.)
過量投与
1.
過量投与により運動失調,低血圧,呼吸抑制,意識障害などがあらわれることがある.
2.
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には,使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌,慎重投与,相互作用等)を必ず読むこと.なお,投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された患者で,新たに本剤を投与する場合,本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化,遅延するおそれがある.
適用上の注意
薬剤交付時 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕
薬物動態
1.
血漿中濃度1)
1.
単回投与 健康成人にデパス2mgを食後30分に経口投与した場合,吸収は良好で,最高血漿中濃度は約3時間後に得られ,血漿中濃度の半減期は約6時間であった.
2.
反復投与2) 神経症の例にデパス1mg錠を1日3回食後30分から1時間に反復経口投与した場合,投与開始後7日,14日及び28日目の血漿中濃度はほぼ等しかった.
2.
代謝3) 代謝部位:肝臓
代謝経路:健康成人にデパスを経口投与した場合の尿中主代謝物は8位エチル基のα水酸化体(M III)及びそのグルクロン酸抱合体,1位メチル基の水酸化体(M VI)のグルクロン酸抱合体である.
3.
排泄3) ヒトでは投与量の約53%が尿中に排泄され,そのうち主なものはM III及びそのグルクロン酸抱合体,M VIのグルクロン酸抱合体で未変化体は少なかった.
4.
チトクロームP450の分子種4) 主代謝物であるM IIIを生成するP450分子種はCYP2C9,M VIを生成するP450分子種はCYP3A4である.
5.
蛋白結合率5) 93%
薬物動態の表(略)
臨床成績
二重盲検比較試験を含む1,608例について実施された臨床試験の概要は次のとおりである.(有効率は“有効と認められるもの”以上を集計)
神経症,心身症(高血圧症,胃・十二指腸潰瘍)並びに統合失調症における睡眠障害に対しては二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認されている.
臨床成績の表
疾患名 有効率
神経症6~8) 61.2%(207例/338例)
心身症(高血圧症,胃・十二指腸潰瘍)9,10) 64.2%(70例/109例)
頸椎症,腰痛症,筋収縮性頭痛11) 73.3%(77例/105例)
統合失調症における睡眠障害12) 58.9%(56例/95例)(就寝前1回投与)
うつ病 58.0%(40例/69例)
薬効薬理
1.
ヒトでの作用
1.
抗不安作用 健康成人男性での定量薬理脳波学的検討の結果,強力な鎮静・催眠−抗不安作用を示す
2.
鎮静・催眠作用 健康成人男性での終夜睡眠脳波では,全睡眠時間を有意に延長させたが,徐波睡眠には影響を及ぼさなかった.また,REM睡眠を抑制したが,REM反跳現象は認められなかった15).
2.
動物での作用
以下略