子どもとうさぎとねこと音楽のある風景

息子いっちゃん(2006年3月生)と3匹のうさぎと3匹のねこのいる歌と琴が好きな主婦の記録

か「」く「」し「」ご「」と「 住野よる 読後感想

2021年08月03日 | 本の紹介
高校三年生の仲良し5人をめぐる物語。

それぞれが他人の気持ちを記号で見えるという独特の設定。

とても細やかにお互いを理解し合っていたり、ある側面から把握していたり、それを独特の感覚で捉え分けている。

10代は自分探しをしながら他者も理解しようとする時代。
まだ確立していない自分や周りの人たちだから、何かを演じているような枠を感じたり、その中で無理をしたり。
そんな自分探しの時期ってありました。

そこに淡い恋心が絡んでいる。

住野よる作品は大好き。

この方の作品を読んでいて、色恋の前にその人の存在自体が愛おしい、尊い、と感じることの素晴らしさを思う。

「愛おしい、尊い」=「恋愛」ではない。
でも、「恋愛」の土台に「愛おしい、尊い」という思いがなければ、その「恋愛」はすぐに崩れてしまう。
そんなことを改めて考えさせてくれます。

危うい青春時代だけれど、登場人物がみんな素敵で、また思い切り楽しそうで、明るい未来がどんどん開け、光に包まれて終わる。

友だちも、恋心を抱く相手も、尊い存在だと思い合う、友情と淡い恋の物語です。

10代のみなさん、ぜひ読んでくださ〜い!





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