｢平和憲法｣という欺瞞

左翼は日本国憲法のことを平和憲法などと称して評価するが、全て欺瞞に過ぎない。日本国憲法、とくに憲法9条はGHQ、米国が日本を2度と立ち上がれないようにするために押し付けた憲法というのが実態だからだ。軍隊の保有が許されない主権国家などあり得ないのだ。

昭和天皇の｢人間宣言｣もその方針から出たものだ。昭和天皇は英明な立憲君主であらせられたが、だからこそか、地べたを這いずる日本国民のアイデンティティーを理解しておられなかった。

昭和天皇の｢人間宣言｣はローマ教皇が｢イエスキリストは神ではない。ただの人間だ｣と言うに等しい。日本人のアイデンティティーはGHQの目論み通り崩壊した。

天皇、皇族から一切の政治的権能を剥奪したことも、左翼系知識人と左翼マスコミは戦前の過ちを繰り返さないためと評するが、そうではない。米国が日本を2度と米国の脅威にしないためにそれを行ったのだ。日本側の意見は考慮されていない。

しかし冷戦で米国はその方針を転換して日本を再武装させようとした。しかし吉田茂は陸軍に虐められた経験からか米国の再武装の要求を拒否し、できるだけ軽武装で済ませようとした。

日本の政界、国民も似たようなものだったかもしれない。もう戦争は懲り懲りだから軍隊など見たくもないし、保有したくもない、考えたくもない、だ。それでは國を守れないのだが。

この吉田ドクトリンと呼ばれる軽武装経済重視路線は上手くいった。日本人は冷戦中経済的な繁栄を謳歌することができたからだ。

憲法9条のおかげで、ベトナム戦争にもイラク侵略戦争にも出兵せずに済み、戦死者を出さずに済んだ。

しかし所詮軍事力なき繁栄は幻想に過ぎない。米国の要求には相変わらず逆らえない。支那の膨張は脅威になっている。ロシアは北方領土を還すつもりがない。世界的に日本の政治的影響力はなく、ATM扱いだ。

何より北朝鮮に拉致された日本人を取り戻すことができない。｢専守防衛｣という歪な政策では北朝鮮は日本を米国の属国としか見ない。

軍隊なき国家という異常も74年も続けばそれが正常になる。憲法改正も国民はそれほど望んではいないし、安倍晋三の憲法改正も自衛隊の憲法明記で軍隊の保有ではない。

支那をこれほど巨大化させたのは日本の経済援助にある。ODAだけではない。アジア開発銀行からの迂回融資まで含めれば10兆円を越すだろう。アジア開発銀行は支那への融資を中止せよ。

韓国への｢賠償｣も日本の敗戦の負い目という面があるが、共産圏との最前線国家を支援する面もあった。米国の意向も大きい。それで日本の電機企業がサムスン他の韓国企業にやられ全滅とは馬鹿らしい話だ。

沖縄県や左翼マスコミが米軍基地の縮小を主張するなら憲法を改正して軍隊を保有し、自衛体制を整えねばならない。しかし彼らは自衛隊の基地さえ反対だ。これでどうやって國を守ろうというのだ。左翼の妄想では國は守れない。

日本の最優先課題は消費税増税緊縮財政から、消費税減税積極財政に転換することだ。同時に拉致被害者の全員奪還。

しかし憲法も改正したい。できればハーグ陸戦協定違反だとして破棄したいくらいだ。それは無理としても新しい憲法は一から作りたい。修正ではなく全文改正だ。

それには｢平和憲法｣という欺瞞を暴き、｢GHQ憲法｣は屈辱だと国民が理解しなければならない。