ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

女性の方が検査や事務の仕事に向いているのか

2023-02-17 05:32:53 | Public
「女性の方が手先が器用で検査の仕事は向いていると思うので」
「女性の方が、ひとつのことを聞いて気を回すことが得意なので」

仕事でたくさんの企業を回っていて、人の採用について場面でよく聞かれる言葉。検査や細かい部品の組み立て、あとは事務。「求人票には書けないが、実際は女性を募集している」という会社はとてもとても多い。その理由として上記のようなことが言われる。

「そんなわけない」と、思う反面、自分の周りの男性と女性をみると、確率的には、コツコツと間違えずに作業をしたり、マルチタスクに対応したり、ということが得意なのは、女性の方が多そうな感じもする。(決してすべての女性ではない)。

何なんだろうなコレ…と思っていた。

この一年近く、熱心に聞いている歴史系ポッドキャストで、「ダーウィンの進化論」が流れてきて、ふと考えた。生物は、優秀な種が残って進化を紡いできたのではなく、多様な種の中でたまたまた環境の変化に適応していた種が生き残ってきたという話。優生学とは全く違って、多様性があったからこそ生き残るものがあったということ。

女性も、特に日本の女性も、社会から(勝手に)求められた「コツコツと正確に」「愛想よくマルチタスクOK」という役割に、当てはまった人が生き残ってきたのかも…。そうだとすると、ゆがんだ社会からの役割訴求が、多様性を殺しているようにも見える。

ひとつの仮説に過ぎないけれど、とにかく、性別での役割要求は家庭内でも社会でもやめてもらいたい、というお話でした。