この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#787 「友を送る。」

2013年01月21日 | 随想

鎌倉のカトリック雪の下教会での友人O君の葬儀に参列した。

大学の教養課程での同じ語学のクラスでの友人である。

この数年、前立腺がんを病んで療養中であったが、2年前に会ったときはとても元気だった。

東京の名門高校からストレートで入学して来た秀才であり、特に気負ったところはどこにもない都会的で落ち着いたやさしい人であった。

友人を代表して同じ語学のクラスのY君が弔辞を述べた。見事なものであった。学生時代から特に親しくしていただけに、その友を送る痛切な気持が伝わって来た。私も涙を流した。

献花のばらを彼の眠っているお棺の中に直接入れることができた。

安らかな寝顔であった。

式台からみんなでお棺を霊柩車に運び込む彼の子供さん達、お孫さん達の泣き顔を見ながら私も泣いた。

主よみもとに 近ずかん

のぼるみちは 十字架に

ありともなどか なしむべき

主よみもとに ちかずかん

さすらふまに 日はくれ

石のうへのかりねの

夢にもなお 天をのぞみ

主よ みもとに ちかずかん

私達も丁度同じような年齢の子供や孫を持っている。同じような場面では、きっと私達の子供や孫達は同じように泣いてくれるのであろうとおもった。

私達が合掌する中、霊柩車は去り、私達は残った。 

心から彼のご冥福をお祈りしたい。

                                                        (おわり)

 

画像:筆者撮影

 

 

 

 


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