日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

五月雨の加賀を行く - きくのや

2021-06-26 08:45:26 | 北陸
ある時から飲食業にばかり矛先が向けられて、宿泊業は蔑ろにされてしまったかのようですが、人出が減った影響の直撃を受ける点では同じです。外国人観光客を当て込んで宿の供給が増えた場所ほど、影響が顕著に表れることについては想像に難くありません。金沢もその一例で、昨晩は破格の安値で泊まれる宿が数え切れないほどありました。しかし、この状況では安く済ませることよりも散財をすることの方が重要です。他と比べるまでもなく、きくのやの世話になりました。
この宿に初めて泊まったのは七年前、新幹線の開業を翌春に控え、北陸詣でを活発化させていた頃です。定宿として確立したのは、六畳間の居心地によるところもさることながら、圧倒的な利便性の高さによるところも少なくありません。例えば昨日は、金沢駅から直行して荷物を先に預けておき、物件を見学してから部屋に入って一休みし、軽く一杯やってから再び戻って汗を流し、さっぱりしてから呑み直しました。これは偏に、市街の中心かつ繁華街の至近だからこそできることです。皮算用が成就すれば、ここに宿泊することはおそらく当分なくなるものの、それまでは引き続き世話になるつもりです。
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