日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in東北 2018 - 弘前東栄ホテル

2018-02-12 07:41:34 | 東北
今回の道中では二軒の宿を使い分けると申しました。昨晩世話になったのは弘前東栄ホテルです。
朝食を売りにするのは前夜のスマイルホテルと同様ながら、品数についてはあちらに一歩譲ります。主となる惣菜に至っては五種類しかなく、数の上ではスーパーホテルと比べても大差ありません。しかるにあちらと全くの別次元に感じられるのは、一つ一つが存在感を持っているからに他なりません。
先日仙台を訪ねたとき、太助の牛タンが群を抜いて大きいのに改めて感心し、厚さばかりを競う他店との格の違いを思い知りました。それと同様、朝食の充実ぶりを謳う宿というと、品数の豊富さを自慢にするところがほとんどで、種類を絞る代わりに一つ一つの質を上げるという発想はなかなか見られません。一見たやすく見えながら、一筋縄には行かない何らかの事情があるのでしょう。この内容に仕立てるのは、品数を増やすよりかえって大変なのかもしれません。

それはよかったのですが、一つだけ誤算がありました。朝食会場があわや満席の大盛況だったのです。開始時間を狙ったお客で混むこと自体は珍しくなく、普段より多少は混むだろうと覚悟していましたが、それにしてもこれほど混むとは全くの予想外でした。
年代、風貌、人数構成がことごとく似通っていることからして、団体旅行者なのはすぐに察しがつきました。おそらく駐車場に止まっている岩手県交通のバスで来たのでしょう。大型車も止まれる駐車場が敷地内にあるということは、普段から団体客を主にしていて、残った枠で個人客を受け入れているのかもしれません。そう考えると、スマイルホテルに比べて稼働率が高く、花見の時期にキャンセルが一切出ない理由も納得できます。
団体客を主、個人客を主とする点では、清水の福住、京都のホテル杉長と同種の宿ということになります。それらに共通しているのは、泊まること自体が楽しみになる宿だということです。団体客のおこぼれに与れるときは、今後も積極的に利用していきたいものだと思います。

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