見事なまでの返り討ちとなってしまいました。仙台に着くのが遅れ、牛タンの店がことごとく看板になってしまったのですorz
昨年宿泊したときは、九時過ぎに着いたところ、心当たりのある店がいずれも暖簾をしまった後でした。ただし、いずれの店でも店内の明かりはついていました。このことからいえるのは、九時までに着けるかどうかが明暗を分けそうだということです。ところが悠長にも一般道を延々走り、東北道に乗ったのは福島県最北端の国見からでした。その影響でまたしても九時をわずかに回ってしまい、目当ての店は一つ残らず閉まっていたという顛末です。昼の部や日曜では選べない、宿泊したときにしか寄れない店もいくつかあり、それらを訪ねることが主題の一つだったにもかかわらず、何とも手痛い失策を犯してしまいました。
前回と同様に牛タンを潔く切り、呑むことに注力するという選択も考えなかったわけではありません。しかし、このようなときこそ試しに寄ってみたい店がありました。新進気鋭の人気店「司」です。
牛タンの元祖が「太助」なら、それを各地に広めた立役者は「利久」ですが、最近頓に評判を聞く店の一つがここです。ただし、自分の中では懐疑的な部分がありました。情報から推し量れる範囲では、「利久」に通ずるものが色濃く感じられたからです。具体的にいえば、牛タンもテールスープもおいしく、その他の品々も充実しており、客あしらいも気持ちよく、老若男女問わずに受け入れられそうな反面、万人受けを狙いすぎ、心底感服するほどの個性まではなさそうに思えたとでも申しましょうか。
とはいえ、各地に次々支店を出す「利久」と違い、市内の数店で地道に営業している店でもあります。個人店のよさが残っているのではないか、そうだとすれば「利久」とは一味違う個性もあろうという一抹の期待は抱いていました。「利久」かここか、さもなければ牛タン自体を見送るかという状況の中、一度試してみるにはまたとない機会と思い立った次第です。そして、その結果はよくも悪くも予想通りでした。
まず思ったのは、想像をも超えて「利久」に酷似しているということです。それは牛タンのみならず、品書きと雰囲気についても同様です。極論すると、「利久」の牛タンを土産で買い、店で焼いてもこうなりそうな気がします。もちろん、炭火で焼くのと家庭のコンロとで焼くのとでは大違いであり、本職にしか出せない味ではあるのです。それぞれの熱狂的な信者に言わせれば、「利久」と「司」を混同するなど失礼も甚だしいと憤るかもしれません。しかし、「太助」や「雅」のような、家庭では再現できない、他店でも味わえない唯一無二の味とまでは思われず、手本通りの、悪くいうとありがちな味に思えてしまったというのが率直なところです。2200円ということは、「太助」で六枚の定食をいただける値段ですが、そこまでの値打ちは感じませんでした。
世間の評判とは裏腹に、かなり否定的な評価となってしまいましたが、これは予想が見事なまでに的中し、よい方向にも逆方向にも裏切るものがほとんどなかったという事情によるところが大です。言い換えると、店自体に明らかな難点はありませんでした。むしろ、牛タン専門店が総じて早仕舞いする傾向が強まる中、遅くまで入れる店は貴重ともいえます。心当たりにいずれも振られて行き場所をなくしていた中、地獄に仏の一軒でした。
★司 本店
仙台市青葉区国分町2-13-27 瀬戸ビル1F
050-5890-8199
1700PM-2230PM(売切御免)
日曜定休
昨年宿泊したときは、九時過ぎに着いたところ、心当たりのある店がいずれも暖簾をしまった後でした。ただし、いずれの店でも店内の明かりはついていました。このことからいえるのは、九時までに着けるかどうかが明暗を分けそうだということです。ところが悠長にも一般道を延々走り、東北道に乗ったのは福島県最北端の国見からでした。その影響でまたしても九時をわずかに回ってしまい、目当ての店は一つ残らず閉まっていたという顛末です。昼の部や日曜では選べない、宿泊したときにしか寄れない店もいくつかあり、それらを訪ねることが主題の一つだったにもかかわらず、何とも手痛い失策を犯してしまいました。
前回と同様に牛タンを潔く切り、呑むことに注力するという選択も考えなかったわけではありません。しかし、このようなときこそ試しに寄ってみたい店がありました。新進気鋭の人気店「司」です。
牛タンの元祖が「太助」なら、それを各地に広めた立役者は「利久」ですが、最近頓に評判を聞く店の一つがここです。ただし、自分の中では懐疑的な部分がありました。情報から推し量れる範囲では、「利久」に通ずるものが色濃く感じられたからです。具体的にいえば、牛タンもテールスープもおいしく、その他の品々も充実しており、客あしらいも気持ちよく、老若男女問わずに受け入れられそうな反面、万人受けを狙いすぎ、心底感服するほどの個性まではなさそうに思えたとでも申しましょうか。
とはいえ、各地に次々支店を出す「利久」と違い、市内の数店で地道に営業している店でもあります。個人店のよさが残っているのではないか、そうだとすれば「利久」とは一味違う個性もあろうという一抹の期待は抱いていました。「利久」かここか、さもなければ牛タン自体を見送るかという状況の中、一度試してみるにはまたとない機会と思い立った次第です。そして、その結果はよくも悪くも予想通りでした。
まず思ったのは、想像をも超えて「利久」に酷似しているということです。それは牛タンのみならず、品書きと雰囲気についても同様です。極論すると、「利久」の牛タンを土産で買い、店で焼いてもこうなりそうな気がします。もちろん、炭火で焼くのと家庭のコンロとで焼くのとでは大違いであり、本職にしか出せない味ではあるのです。それぞれの熱狂的な信者に言わせれば、「利久」と「司」を混同するなど失礼も甚だしいと憤るかもしれません。しかし、「太助」や「雅」のような、家庭では再現できない、他店でも味わえない唯一無二の味とまでは思われず、手本通りの、悪くいうとありがちな味に思えてしまったというのが率直なところです。2200円ということは、「太助」で六枚の定食をいただける値段ですが、そこまでの値打ちは感じませんでした。
世間の評判とは裏腹に、かなり否定的な評価となってしまいましたが、これは予想が見事なまでに的中し、よい方向にも逆方向にも裏切るものがほとんどなかったという事情によるところが大です。言い換えると、店自体に明らかな難点はありませんでした。むしろ、牛タン専門店が総じて早仕舞いする傾向が強まる中、遅くまで入れる店は貴重ともいえます。心当たりにいずれも振られて行き場所をなくしていた中、地獄に仏の一軒でした。
★司 本店
仙台市青葉区国分町2-13-27 瀬戸ビル1F
050-5890-8199
1700PM-2230PM(売切御免)
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