日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

春まだ浅い北陸へ 2018 - ラッセル車

2018-03-03 16:51:33 | 北陸
行きがけの駄賃程度にするつもりが、思わぬ展開になりました。まだ撮影を続けています。
正午を過ぎた頃、少し離れた田圃の中に、いつの間にやら何台かの車が止まっているのが見えました。田圃の中に農耕車以外の車が並んでいれば、かなりの確率で同業者と思って間違いありません。雪が溶けて田畑が温み、撮影にはお誂え向きの条件とはいえ、これだけ集まるのは只事でなく、おそらく何かが起きるのだろうと直感しました。
やがて鶴来の方からやってきたのは、両端にラッセルヘッドを取り付けた凸型機関車でした。もちろん雪かきが要るような天候ではありませんが、まさかの事態に備えて定期的に走らせているのでしょう。咄嗟のことでどうにもならず、その場は撮り損なったものの、いずれあの機関車が野町から戻ってくるのは明らかでした。そこで、取り急ぎラーメンをすすった後、同業者が集まっている踏切へ向かい、戻ってきた機関車を撮りました。彼等が帰った後も撮影を続け、現在に至るという経過です。

何気なく訪ねたつもりが、思わぬ収穫に結びついたというと、直近では「ことでんレトロ」の運転日に重なった正月が思い出されます。しかし、運転日が公開されているあちらと違って、こちらはいつ走るかも未知数だけに、一昨年津軽鉄道で工臨に出くわして以来の珍事ともいえます。先月弘南線でいつまで待っても来なかったラッセル車が、何の期待もしていないときに限ってやってくるとは、何が起こるか分かりません。
実は、機関車が通過する頃から薄雲が出始め、今は厚い雲の向こうに鈍い光が見えるだけという、撮影には今一つの条件になってしまいました。結果としては、彼等とともに切り上げればよかったともいえます。それでも撮影を続けたのは、残雪が絵になるのに加え、てらいのない構図で撮ったり、正面がちに捉えたり、引きをとって残雪を入れたりするなど、思った以上に幅広い作画ができるからです。彼方には分厚く積雪した白山が鎮座しており、引き続き晴れてくれればそれを点景にして撮りたいところでした。とりあえず光量の限界まで粘りますが、明日も晴れれば再訪するにやぶさかではありません。

コメント    この記事についてブログを書く
« 春まだ浅い北陸へ 2018 - 8番... | トップ | 春まだ浅い北陸へ 2018 - 撮... »

コメントを投稿