日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in四国 2020 - 仙樹

2020-03-21 22:19:52 | 居酒屋
「くもん屋」にはどうにか滑り込めたものの、柳の下に二匹目のどじょうはいませんでした。「どんこ」は相変わらずの盛況です。看板の時刻を考えると、後々出直すという選択も許されません。今回は縁がなかったものと割り切りました。「一釣」はまたしても早仕舞いしており、昨日振られた四軒のうち二軒には返り討ちに遭うという結果に。腹は八分目、あるいはそれ以上に満ちており、「ぼくさん」に寄って締めくくれば十分ともいえました。その一方で、次の機会は一年後、あるいはさらに先かと思うと、さらに一軒欲張りたくなるのが人情ではあります。その一軒に選んだのは「仙樹」です。
かなりに一度訪ねただけとはいえ、好みに合わなかったというわけではありません。いつ訪ねても取り付く島がないほどの盛況で、再訪を試みてはその都度敬遠してきたのです。駅と繁華街の中間にある、飲食店の明かりもほぼない半端な場所で、それだけ流行るということは、当店の実力がそれだけ傑出しているということでもあります。
久々に再訪してみて思うのは、めくるめく場面の連続が当店の真骨頂ということです。縦長横書き三段組で裏表ある品書きには、酒呑みをくすぐる品々が隙間なく書き込まれます。それらはホワイトボードと短冊にも綴られ、カウンターには実物の食材が山積みにされ、目の前にある炉端で調理されるという仕掛けです。視覚的な楽しみという観点では、高知に数ある名酒場の中でも屈指といってよいでしょう。
その一方で弁慶の泣き所もあることに気付きました。酒が単調なのです。これは、たらふく食らいたい一軒目で最も真価が発揮されるということでもあります。とはいえ、少しでも出遅れれば取り付く島がないことについては述べました。これらの事実からすると、腹具合を十分に整え、開店を狙い澄まして入るのが、当店において最も手堅い攻略法といえそうです。

仙樹
高知市大川筋1-3-47
088-823-7769
1700PM-2300PM
日曜定休

土佐鶴
メシイカ酢味噌
沖ウルメ
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