馬鹿の一つ覚えといわれても、まずはここだと決めていました。毎度おなじみ「きのした」を訪ねます。
このところ、京都を訪ねたときにはまず例外なくこの店に立ち寄っており、六月には二週連続などということもありました。寄らなかったのは、到着が遅くて時間的に無理な場合に限られます。つまり、事実上必ず寄るといってもよい状況です。これほどまでに愛用するようになったのは、何の手がかりもなく自力で探し出したことからくる愛着、繁華街から適度に離れた静かな立地に加え、品書きに織り込まれる繊細な季節感が秀逸だからでもあります。夏が優勢ながらもさりげない秋の気配を感じた前回の品書きが、一月経ってどう変わるかに興味があった次第です。
その品書きは鰹、秋刀魚、松茸、蓮根、梨、無花果などの風物詩で彩られる一方、鱧が今なお健在なのに土地柄が感じられます。その鱧が鰹、秋刀魚、剣先イカともども刺身に盛り込まれたため、残りはてらいのない組み立てを選びました。酒はもちろんひやおろしです。
独酌の先客がこちらと入れ替わるようにして席を立つと、店内は図らずも貸切となりました。週末にお客がたった一人では商売あがったりでしょう。しかし、少なくともこちらにとってはあながち悪くありません。表を車が通る度、タイヤが水を切る音が扉越しに聞こえてきます。降りしきる長雨に、秋到来をしみじみ感じるひとときです。
★旬味きのした
京都市中京区二条通寺町東入ル榎木町92-7 佐野ビル1F
075-213-2929
1730PM-2200PM(LO)
火曜定休
風の森・南方
突き出し二品
お造り盛り合わせ
車えび・梨・レンコンの白和え
いちじく揚げ出し
鯖ずし
赤だし
このところ、京都を訪ねたときにはまず例外なくこの店に立ち寄っており、六月には二週連続などということもありました。寄らなかったのは、到着が遅くて時間的に無理な場合に限られます。つまり、事実上必ず寄るといってもよい状況です。これほどまでに愛用するようになったのは、何の手がかりもなく自力で探し出したことからくる愛着、繁華街から適度に離れた静かな立地に加え、品書きに織り込まれる繊細な季節感が秀逸だからでもあります。夏が優勢ながらもさりげない秋の気配を感じた前回の品書きが、一月経ってどう変わるかに興味があった次第です。
その品書きは鰹、秋刀魚、松茸、蓮根、梨、無花果などの風物詩で彩られる一方、鱧が今なお健在なのに土地柄が感じられます。その鱧が鰹、秋刀魚、剣先イカともども刺身に盛り込まれたため、残りはてらいのない組み立てを選びました。酒はもちろんひやおろしです。
独酌の先客がこちらと入れ替わるようにして席を立つと、店内は図らずも貸切となりました。週末にお客がたった一人では商売あがったりでしょう。しかし、少なくともこちらにとってはあながち悪くありません。表を車が通る度、タイヤが水を切る音が扉越しに聞こえてきます。降りしきる長雨に、秋到来をしみじみ感じるひとときです。
★旬味きのした
京都市中京区二条通寺町東入ル榎木町92-7 佐野ビル1F
075-213-2929
1730PM-2200PM(LO)
火曜定休
風の森・南方
突き出し二品
お造り盛り合わせ
車えび・梨・レンコンの白和え
いちじく揚げ出し
鯖ずし
赤だし
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