日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2018 - 河岸や

2018-04-21 22:39:02 | 居酒屋
会津か米沢の二者択一で後者にしたのは、置賜での花見に注力するためだと申しましたが、それ以外にもう一つの理由があります。米沢で久々に一献傾けたいというものです。
花見で東北を縦断するようになってからというもの、置賜は会津と並ぶ南東北の主戦場となってきました。その際の玄関口となってきたのが米沢であり、五年前には三連泊したこともあります。それ以来、米沢は東北の中でもとりわけ思い入れのある場所の一つとなってきました。ただし、米沢はどうしても会津若松に次ぐ二番手にならざるを得ず、例年並みか早咲きの年が続いた近年は、なかなか泊まる機会を作ることができませんでした。昨年も一昨年も、米沢では夜桜を観賞したに過ぎません。三年続けての素通りはしがたいという心情が、わずかに勝ったというのが真相です。

この店に出会ったのは、他ならぬ三連泊したときのことです。教祖の推奨店を訪ねておけばよいものを、下手に自力で探そうとして見事に外し、その時点で推奨店も看板となり万策尽きかける中、一か八かで飛び込んだこの店が大当たりで、結局三日続けて足を運んだのでした。
そのとき世話になった店長は程なくして独立し、半年後に訪ねたときには助手だった二人が後釜に座っていました。つまり、代替わりしてからの方がはるかに長いということです。こうなると現店長の独自色も鮮明になってきます。今回まず思ったのは、とにかく量が多いということです。お姉さんの奨めもあって注文した鰹の刺身は、今はなき京都の名店「伏見」を彷彿させる山盛りで供され、それだけで腹が半分満ちてきました。アスパラも煮穴子も二人で分けて丁度よい塩梅です。カレーを筆頭に麺類、丼、寿司、おにぎりなど、腹にたまる品々の充実ぶりも特筆されるところではありますが、とてもそこまで進むだけの余力は残りませんでした。若い世代を意識したらしき品書きは客層にも反映され、お世辞にも独酌向けの店とは言い難いのが現状です。この状況で飛び込めば、「そこそこよい店」という印象で終わった可能性はあり、三日続けて通うほど心酔したかどうかは何ともいえません。
もっとも、「そこそこ」でありながら、つい足を運びたくなる店があります。最近訪ねた中でいうなら「だいだらぼっち」がそうでした。旅先になじみの店があるというのはよいものです。米沢に泊まる機会が再び巡ってきたときも、何だかんだでこの店に落ち着きそうな気がしています。

河岸や
米沢市中央1-4-15
0238-40-0252
1800PM-100AM
日曜定休

錦爛・東光・香梅
お通し(ハマチたたき)
カツオ刺
アスパラ天
煮穴子

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