日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く2019 - 眉山

2019-01-04 10:45:58 | 四国
晴れたら再訪したい場所があると申しました。まずやってきたのは眉山です。前回訪ねたときも快晴でした。ただし、秋だったため遠景が若干霞んでいたと記憶しています。それだけに、冬晴れの日に是非とも再訪してみたいと思い立ったのでした。
常々思っているのは、市街からの眺めが函館山に似ているということです。標高がおおむね同じなのに加え、山頂に林立する電波塔を含めた、全体の佇まいがよく似ているのです。しかし、山頂からの眺めは全く違います。久々に見下ろして思うのは、むしろ小樽の天狗山に近いということです。そのように感じるのは、市街を斜めに見渡すような形になるからでもあります。展望台に正対すると、左上の大鳴門橋からやや右斜め下へ向かって直線状に海岸線が延びていき、市街の手前を今度はやや右斜め上へ向かって吉野川が流れます。ほぼ同じ方向に延びる、新町川との間に広がるのが市街の中心です。その結果、全体として斜めに見えるという寸法です。
天狗山との違いは、海岸からの距離が長く、その分平地の占める面積が広いことです。しかも、そのかなりの部分が埋め立て地で起伏がなく、小樽と違って建物も全体的に無味乾燥です。その結果、眺めとしては間延びしてしまい、目を見張るような絶景とまでは感じられません。
ただし、全体の眺めは一歩譲るものの、見応えのある光景に出会いました。南海フェリーの入港です。新町川を渡る牟岐線の列車を、俯瞰で撮れることに気付き、縦位置に構えて通過を待ったところ、沖合からフェリーが接近してきました。こうして撮影できたのが、左下に列車、右上にフェリー、紀伊水道の向こうに紀伊半島の影が浮かぶという会心の一枚です。しかし見せ場はまだ終わりません。左上から右下へ、海岸線をなぞるように航行してきたフェリーが右に旋回し始め、新町川の河口にある港へ向かって針路を取りました。そればかりか、適度に蛇行した新町川の流れと、河口に架かった斜張橋が絶妙な点景になるというおまけつきです。再訪した甲斐はあったと思わせる眺めでした。
着いた便が11時に折り返すことになっています。毒を食らわば皿までも、出航の一部始終も見届けることになりそうです。

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